生命保険を必要とする社会的背景
核家族化と自己責任意識
わが国では、家族の構成人数が少なくなり、夫婦と子どもだけという少人数家族が多くなりました。この傾向を核家族化といいます。この核家族化に伴い、経済生活に必要な保障は自己責任において準備するべきであるという自己責任意識が高まりました。

参考 1世帯の平均構成人数
生活習慣病と災害
生活習慣病をはじめ、交通事故・労働災害などによる支障や疾病は社会的に大きな関心ごとになっています。一方、年齢別の死因をみると、若年層では不慮の事故や自殺によるものが多く、また、中高年層ではガン・心臓病・脳卒中などによるものが多くなっています。したがって、万一の場合の経済準備の必要性は、ますます大きくなってきています。
| 順位\年齢別 | 20歳代 | 30歳代 | 40歳代 | 50歳代 | 60歳代 |
| 1位 | 自殺 | 自殺 | ガン | ガン | ガン |
| 2位 | 不慮の事故 | ガン | 自殺 | 心臓病 | 心臓病 |
| 3位 | ガン | 不慮の事故 | 心臓病 | 自殺 | 脳卒中 |
| 4位 | 心臓病 | 心臓病 | 脳卒中 | 脳卒中 | 肺炎 |
| (平成14年人口動態統計) | |||||
老後に対する不安の増大
戦後、わが国の平均寿命は飛躍的に延びてきました。平成14年簡易生命表によると男性の平均寿命は約78歳、女性は約85歳となっています。また、このような老後生活をゆとりあるものとして送るためには、老後生活資金の確保が重要な問題となっています。
□平均余命:各年齢者が将来平均して生きられる年数
□平均寿命:0歳の平均余命

参考 平均余命の推移
| 性別・年齢別\(年) | 昭和30年 | 昭和40年 | 昭和50年 | 昭和60年 | 平成7年 | 平成14年 | |
| 男 | 50歳 | 22.7年 | 23.0年 | 25.6年 | 27.6年 | 28.7年 | 30.4年 |
| 55歳 | 18.9年 | 18.9 | 21.4年 | 23.4年 | 24.4年 | 26.1年 | |
| 60歳 | 15.3年 | 15.2年 | 17.4年 | 19.4年 | 20.3年 | 22年 | |
| 女 | 50歳 | 26.5年 | 26.9年 | 29.5年 | 32.3年 | 34.4年 | 36.6年 |
| 55歳 | 22.4年 | 22.6年 | 29.5年 | 32.3年 | 34.4年 | 36.6年 | |
| 60歳 | 18.6年 | 18.5年 | 20.7年 | 23.2年 | 25.3年 | 27.4年 | |
| (簡易生命表) □平均余命:各年齢者が将来平均して生きられる年数 | |||||||
社会保障・企業保障の現況
老後の生活や家族の生活を守るための保障には、それぞれの家庭で自主的に行う個人保障のほかに、国や地方公共団体が行う社会保障、企業が実施している企業保障があります。
○社会保障制度
社会保障制度には、健康保険、国民年金、介護保険などの社会保険制度をはじめ各種の制度があります。これらは、国民に一定水準の生活保障をするもので、国民が生活していくうえで必ずしも十分な経済的ニーズを満たしているとはいえません。また、社会保障制度のうち、国民年金などの年金保険は、主として老後の生活を保障する制度です。しかし、先で見たように、平均余命延びなどによる急速な人口の高齢化は、わが国の年金制度に重大な影響を与えるようになってきています。
| 制度の仕組み | 20歳以上60歳未満のすべての国民が国民年金(基礎年金に加入しさらに、会社員、公務員などはそれに上乗せする形で、それぞれ厚生年金保険・共済年金にも加入する。 |
| 給付 |
○国民年金からは老齢基礎年金・傷害基礎年金・遺族基礎年金が給付される。 ○厚生年金保険・共済年金は、国民年金のそれぞれの基礎年金にプラスして所得に比例した年金が支給される。 |
○企業保障制度
企業保障制度は、企業が従業員の福利厚生制度の一環として実施しているもので、退職後の生活保障を目的とした退職金(一時金・年金)制度、従業員の遺族の生活保障を目的とした弔慰金制度などがあります。また、この他に従業員の財産取得のための財産形成制度が普及しています。
※平成16年度一般課程テキスト(生命保険協会)より抜粋
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