私は、24歳のときにサイバーエージェントを立ち上げ、26歳で東証マザーズに上場しました。

当社は現在、創業17年目、連結売上高1,600億円(2013年度)、社員数3,000名を超える規模になりましたが、「21世紀を代表する会社を創る」というビジョンのもと、まだまだ急成長をミッションとするベンチャー企業です。

「若手の台頭を喜ぶ組織で、年功序列は禁止」としながらも、有能な社員が長期にわたって働き続けられる「終身雇用」を掲げています。

一見矛盾すると思われるこの両者を成立させる仕組みのひとつに、当社には「CA8(シーエーエイト)」という人事制度があります。私を含めた8名の取締役が、2年に1度原則2名が交代する、という役員会の改編制度です。2006年から実施しており、この2014年10月に4度目の役員交代を発表しました。

これは、社員の平均年齢が30歳、役員の年齢が31~41歳という当社にとって、役員というポジションは、あくまでキャリアパスのひとつであって上がりではない、ということを役員が自ら体現するものです。また、変化の激しいインターネット業界において、経営陣も内閣改造のように定期的に改編をし、積極的に変化に挑む必要があります。そして役員を経験し経営目線を持った社員が増えることは、会社の組織力にも繋がります。

他社にもぜひお勧めしたい画期的な制度ではありますが、現実は、当然ながらそう簡単ではありません。当社でこそ4度の改編を経て、今ではすっかり浸透しましたが、一般的な日本社会では、役員をキャリアパスと捉えることは難しいかもしれません。

当社では、若手抜擢も積極的に行っており、入社1年目の社員を子会社社長に抜擢するケースも少なくありません。なかには内定者が社長に就任し、立ち上げた子会社もあります。その子会社社長は、その後入社3年目24歳で当社の史上最年少執行役員になりました。

こうした「CA8」にしても、若手抜擢にしても、共通していることは、抜擢に怯まないということです。大組織になって若手を抜擢できなくなる理由は、横並びです。今仕事ができるベテランに配慮して将来性がある若手を抜擢できなくなれば、その才能を飼い殺してしまいます。スタートアップ企業に転職したら、即ポジションを得て成長していける若手が世の中の大企業にたくさんいるように私には見えます。

人的資源を最大限に引き出すためにも、社内を活性化させるためにも、才能ある若手には意図的に機会を与えることを心がけなくてはいけません。

ベンチャー企業の定義は人それぞれかも知れませんが、私は「大きな、急速な、成長を目指している会社」だと思っています。その意味ではまさしく当社はベンチャー企業です。

先日2014年9月に、サイバーエージェントは東証マザーズから東証一部に市場変更しましたが、絶対にベンチャースピリットを忘れないことを改めて誓い、「21世紀を代表する会社」を目指します。