新型コロナウイルス・インフルエンザ感染のリスク!自宅療養でも保険金がもらえる保険は?

新型コロナウイルス感染が収まらないなか、寒く乾燥するこの時期は、インフルエンザ感染のリスクも高まってきます。
ダブル感染の不安もあり、どのようなときに保険金が受け取れるのか?という、保険内容への関心が高まってきている方もいると思います。
今回は、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザで自宅療養となった場合に、保険金が受け取れる保険について見ていきましょう。
医療保険から保険金は受け取れるの?
現在、多くの保険会社で特例措置として、新型コロナウイルス感染者が入院できず自宅またはホテルなどの臨時施設で療養した場合でも、保険金給付の対象としています。
ただ残念ながら、インフルエンザについては、入院した場合は保険金が受け取れますが、自宅などでの療養については受け取れないことが一般的です。
なお、感染症は次の表のように分類されます。どの感染症でも、基本的には自宅療養では保険金が受け取れませんが、新型コロナウイルス感染症のように特例もありますので、迷ったときは保険会社に確認してみましょう。
感染症分類と主な疾病名
※スクロールで表がスライドします。
分類 | 感染症の主な疾病名 |
---|---|
指定感染症 | 新型コロナウイルス感染症(2020年に報告された特定のもの) |
第一類感染症 | エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、ペストなど |
第二類感染症 | ポリオ、結核、ジフテリア、コロナウイルス属SARSコロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群、ベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスによる中東呼吸器症候群など |
第三類感染症 | コレラ、細菌性赤痢、腸チフスなど |
第四類感染症 | 肝炎(A型、E型)、デング熱、狂犬病、ボツリヌス症、マラリア、レジオネラ症など |
第五類感染症 | インフルエンザ(鳥インフルエンザおよび新型インフルエンザ等感染症を除く)、ウイルス性肝炎(A型、E型を除く)、風しん、水痘、急性出血性結膜炎、マイコプラズマ肺炎など |
分類非該当 | 新型インフルエンザ等感染症 |
資料:厚生労働省「感染症法における感染症の分類」[1]をもとに執筆者作成
長期で仕事を休んだときに役立つ所得補償保険・就業不能保険
医療保険から保険金が受け取れる場合があると分かっても「長く仕事を休むと、生活費が足りなくなるかも」と心配される方もいると思います。
病気やケガで働けなくなったときには、損害保険会社が取り扱い、比較的少額・短期の収入減をカバーする「所得補償保険」や、生命保険会社が取り扱い、比較的高額・長期の収入減をカバーする「就業不能保険」が助けになります。
通常はいずれの保険も、入院だけでなく自宅療養をした場合も対象となりますが、一般的に「所得補償保険」では7日、「就業不能保険」では60日またはそれ以上の保険金が支払われない期間があります。その他にも、保険やプランによってさまざまな違いがありますので、検討の際はよく比較しましょう。
傷病手当金制度や労災保険が利用できる可能性も
自宅療養となった場合には、民間の保険会社からの保険金だけではなく、公的な制度からの給付金などが受け取れることもあります。
会社員や公務員の方が、業務外で感染し、連続する3日間を含み4日以上自宅療養となった場合は、傷病手当金の支給対象となります。また、もしも業務中に感染したと認定されれば、労災保険から給付金が受け取れます。
なお、どちらの制度も原則的に自営業の方などは利用できませんが、新型コロナウイルス感染症の際の傷病手当金制度については、市区町村によって利用できることがあります。
加入内容や申請手続きを確認しておこう
ご紹介したように、新型コロナウイルス感染症やインフルエンザで自宅療養となった場合、民間の保険会社や公的な制度から保険金などが受け取れる可能性があります。
ただし、原則として自分から請求しないと受け取れません。感染した場合を想定して、ご自身の保険の加入内容やその申請手続きなどを事前に確認しておきましょう。
出典 |
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執筆者プロフィール

勝田 謙一カツタ ケンイチ
AFP、防災士
大学卒業後、大手生命保険会社、外資系保険会社を経て、2014年に勝田FP事務所を開業。自然災害被災者への情報提供の必要性から、SNSグループを開設。現在、自助・共助・公助を生かしたコロナショックからの生活再建相談、執筆活動、オンラインセミナーなどを展開。
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- ※ 掲載日は2020年12月10日です。
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