第一生命、「フィード・アフリカ・ボンド」に投資
第一生命保険株式会社は、アフリカ開発銀行(The African Development Bank、以下「AfDB」)が発行する「フィード・アフリカ・ボンド(Feed Africa Bond)」への投資の実行実施を発表した。
「フィード・アフリカ・ボンド」は、AfDBが取り組む重点分野の一つである「フィード・アフリカ」プロジェクトにおいて、世界で初めて発行される債券である。第一生命は、今般発行されるこの債券の全額を購入したとのことである。
「フィード・アフリカ・ボンド」の概要
J.P.モルガンによる組成・アレンジにより発行されることとなった「フィード・アフリカ・ボンド」は、発行額50百万ドル(約52億円)、償還期間10年である。格付は、S&P:AAA、Moody’s:Aaaとなっている。
資金使途
「フィード・アフリカ・ボンド」により調達された資金は、食糧の確保という課題解決のためにAfDBが実施する事業に充てられる予定である。
アフリカ大陸のGDPのうち農業が占める割合は約3分の1で、アフリカの労働者の60%以上が農業に従事しているにもかかわらず、アフリカ全人口の約4分の1にあたる人々が栄養不良に直面している。
今後、アフリカの人口は2050年までに現在の約12億人から約25億人へ増大すると見込まれている中で、食料の自給は最も重要な課題である。
AfDBの「フィード・アフリカ」プロジェクトは、2025年までにアフリカを飢餓と栄養失調から解放し、アフリカを食糧純輸出地域とすることを目指している。アフリカ農業の可能性を追求することによって、とし、更に輸出指向バリューチェーンのトップにアフリカが位置することが究極の目標であるとしている。
AfDBはこれらの目標達成のために、農業部門への公的・民間投資を、これまでの年間約6億米ドルの投資規模から次の10年間で24億米ドルへと4倍に拡大させることを計画している。
第一生命の考え方
今回の投資は。第一生命が、積極的に取り組んでいるE、S、G の視点を盛り込んだ資産運用の一環である。
アフリカ地域における農業バリューチェーン、農業ビジネス向けファイナンスを支援するAfDB のフィード・アフリカ・ボンドの趣旨に深く賛同したものである。
飢餓・貧困の撲滅への貢献を目指す機関投資家として世界で初めて本債券に投資することによって、AfDB の取組みに対して金融面でのサポートができることに大きな社会的意義を見出しているとしている。
また、資産運用の観点でも高い安全性を確保しつつ、魅力的な収益を期待できる希少な投資機会であると述べている。
▼外部リンク
第一生命保険株式会社のニュースリリース
http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/
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(記事提供:スーパー・アカデミー)