保険会社健闘、2017年度の利益は増大

生命保険協会加盟全社の決算が出揃う

ニッセイ基礎研究所は9月7日、生命保険協会に加盟する全41社が公表した、2017年度の決算報告をまとめた。
加盟41社のうちわけは伝統的な生保と外資系が約半分ずつで合わせて30社、異業種の生保が6社、損保系生保が4社、およびかんぽ生命となっている。41社合計で新規の契約料は21.9%減少、保有契約高も1.8%減少したが、基礎利益は6.6%増加、前年の1.7%増加を上回った。
新規契約の減少では、個人年金の51.3%減が目立った。超低金利下で貯蓄型の保険商品の販売を停止する会社もあり、保険料の値上げで貯蓄としての魅力の減少が影響したと思われる。しかし医療保険や介護保険、就業不能損害保険などが含まれる第三分野の商品は、引き続き増加した。

堅実さを増す経営、大手中堅では増配多数

2017年度は大手中堅の9社を合計すると、基礎利益の合計が2兆3332億円で前年度より8.1%増加した。(2016年度は前年比で810億円減少。)
同じ9社合計のソルベンシー・マージンは上昇して922.0%となり、自己資本も積み増されている。
2017年度の「実質的な利益」の69%が価格変動準備金など事業向けの内部留保、残り31%が配当にまわっている。引き続き内部留保の割合は高いが、配当還元は9社中7社が増配、前年比で684億円増加した。
(画像はニッセイ基礎研究所公式ホームページより)


▼外部リンク
ニッセイ基礎研究所 リリース
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=59553
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