火災保険の基本的な仕組みと補償の選び方

みなさんは火災保険が火災以外の災害や事故も補償してくれることをご存じですか?
住宅購入の際にローンの煩雑な手続きのなか、よく理解できずに契約したり、賃貸契約時にオーナーに言われて何となく契約したり、よくわからないまま火災保険に加入している方も少なくないでしょう。
今回は、火災保険の基本的な仕組みと補償の選び方をお伝えします。

火災保険が保険の対象とするのは、戸建てやマンションなどの「建物」と、そのなかにある家具などの「家財」です。
保険の対象は「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財の両方」から選ぶことができます。
例えば隣家からのもらい火で火災が起きてしまったとします。
保険の対象を「建物のみ」にしていると、建物の損失しか補償されませんが、「建物と家財の両方」にしておくと、火災で焼けたソファーやテーブルなども対象となり保険金が支払われます。
なお、「失火ノ責任ニ関スル法律(失火責任法)」が定められているため、隣家からのもらい火であっても、失火者に重大な過失がない限り損害賠償請求はできませんので、不足分は自費で賄うしかありません。

では、火災保険が補償するのはどのような災害や事故でしょうか。
自宅にかけられる火災保険には「住宅火災保険」と「住宅総合保険」があります。
住宅総合保険は、住宅火災保険と比べて補償範囲が広く、主に以下10種類ほどの災害や事故について補償されます。

  1. 火災
  2. 落雷
  3. 破裂・爆発
  4. 風災・ひょう災・雪災
  5. 外部からの物体の落下・飛来・衝突等
  6. 給排水設備に生じた事故等による水漏れ
  7. 騒じょう・集団行為による破壊行為
  8. 盗難
  9. 水災
  10. その他、持ち出し家財の被害等

保険会社によって多少の違いはありますが、共通してこれら災害や事故の範囲を幾つかの種類に分けてどこまでの補償範囲を契約するか選ぶかたちになっています。

火災保険に入るときには、この補償の範囲の決め方がとても重要です。
なぜなら、補償範囲によって同じ災害や事故でも支払われない場合が起こるからです。

保険会社によっては、選びやすいように「節約プラン」「基本プラン」「充実プラン」など、補償の範囲を三段階にわけて提供しているケースがあります。
このケースの場合、私たちは、つい「基本プラン」を選びがちですが、保険会社によって基本とする補償が異なりますので注意しましょう。

火災保険の補償を選ぶ際は、住宅にはどのようなリスクがあり、そのリスクに対してどこまで自費で補うことができるのかを考えましょう。
そのためには、1~10の補償内容がどのようなもので、支払われない場合はどのようなときか、丁寧に確認することが大切です。

執筆者プロフィール

松原 季恵(まつばら きえ)

松原 季恵(まつばら きえ)

CFP®

銀行、損害保険会社での勤務経験から、多くのお客様の相談に乗ってきました。
ファイナンシャルプランナーとして独立した際は、ライフプランを軸に「お金で楽しい毎日を」を心がけて情報発信しています。

※この記事は、「金融・保険メールマガジン【保険道場】」で、2016年5月13日に配信されたものです。
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。