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増加しているがんの通院治療

増加しているがんの通院治療

更新日:2021/9/15

国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」によると、がんにかかる人は、男女とも1985年以降増加を続けています。[1]一生涯でがんにかかる確率は男性65.0%・女性50.2%とおよそ2人に1人ががんになる時代です。[2]

一方で、がんの「年齢調整死亡率(※)」は、男女ともに1990年代半ばをピークに減少しており、生存率は多くの部位で上昇傾向にあります。[1]その背景には検診での早期発見や医療技術の進歩などが推測されますが、がんの治療はどのように変化しているのでしょうか。

※年齢調整死亡率とは、高齢化など年齢構成の変化の影響を取り除いたものです。

変化するがんの治療

厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」[3]より、がんの平均入院日数の推移とがんの入院・外来患者数の推移をみてみましょう。

図1 がんの平均入院日数の推移

図1 がんの平均入院日数の推移

資料:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」[3]をもとに執筆者作成

がんの平均入院日数は、平成8年では約46日でしたが、平成29年では約17日と、大幅に短くなっています。

図2 がんの入院・外来患者数の推移

図2 がんの入院・外来患者数の推移

資料:厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」[3]をもとに執筆者作成

図2のがんの入院・外来患者数の推移をみると、平成17年(2005年)を境に外来患者数が入院患者数を上回っており、がんの治療が通院治療にシフトしていることがわかります。

増えている通院治療にはどんな治療があるの?

現在、がんの三大治療は「手術(外科治療)」「薬物療法(抗がん剤治療)」「放射線治療」です。そのなかでも、薬物療法や放射線治療は通院で行われることが多くなっています。

(1)通院で行う薬物療法

薬物療法には、主に飲み薬による方法と点滴・注射による方法があります。点滴・注射による治療は、「治療の日」と「治療を行わない日」を組み合わせた1週間~2週間程度の周期を設定して行います。

この周期を「1クール」あるいは「1コース」などの単位で数え、一般的に数回繰り返します。これはがんの種類や広がり、病期、他に行う治療や患者本人の病状を考慮して検討されます。

具体的には、1クール目の抗がん剤治療は入院して行い、2クール目以降は通院で行う場合や、1クール目から通院で治療を行う場合など、いずれも通院治療が多くなっています。

(2)通院で行う放射線治療

放射線治療に関しては、ほとんどの患者は通院で治療を受けています。例えば月曜日~金曜日までの週5日間の治療を何週かにわたって行います。どのくらいの回数を治療するかは治療の目的などにより異なり、治療期間中は照射する位置の確認を定期的に行い、週1回医師の診察を受けます。

ひと昔前は「がんは不治の病」と恐れられていましたが、今や「がんとともに生きる」「がんとともに働く」時代になりつつあります。がん患者の約3人に1人は20代~60代でがんにかかり、働きながら通院治療を行っている人も多くいます。

通院治療に備えるには?

通院治療にかかる費用は、主に病院までの交通費・検査代・診察代・治療代などがあります。また、通院期間は、がんの種類や病期により短期間から長期間までさまざまです。

もしがんにかかった場合を想定すると、通院治療への備えも重要になってきます。「貯蓄で備える」あるいは「がん保険で備える」などの方法が選択肢にあがるのではないでしょうか。

(1)加入済みがん保険はここをチェック!

既にがん保険に加入している場合には、通院治療費をカバーする保障があるか確認しましょう。

平成14年(2002年)以降がんの外来患者数が急増し、平成17年(2005年)を境に入院患者数を上回るまでは、入院する患者の方が多かったため、その当時のがん保険の保障は主に入院にかかわるものが多いと推測されます。必ず保障内容・給付条件を確認しておきましょう。

(2)これからがん保険を選ぶなら

これからがん保険を検討する場合には、通院治療の保障も含めて検討しましょう。

通院治療をカバーするがん保険の保障には、通院日数に応じて通院給付金が受け取れる保障や、通院で放射線治療や抗がん剤治療を受けた場合に給付金が受け取れる保障などがあります。

ただし、通院給付金はがん保険により給付条件が異なることがあります。例えば、保障されるのは、がんによる入院後の通院に限られていたり、支払日数の限度があったり、退院後1年以内の通院に限られていたりすることがあり、加入するがん保険によっては希望する保障が対象外である可能性もあります。

がん保険を検討する場合には、通院保障の給付条件をよく確認することをおすすめします。また、がん保険は契約日から90日または3カ月などの待ち期間があります。この期間中にがんと診断されても保障の対象となりませんので、注意が必要です。

がんの通院治療と仕事を両立するための留意点

がんの通院治療と仕事を両立するための留意点

もしも自分が就業中にがんと診断された場合、通院治療と仕事を両立できるのか、気になる方もいると思います。

厚生労働省の調査によると、がんに限りませんが、病気で連続1カ月以上の療養を必要とする社員が出た場合に「ほとんどが病気休職を申請せず退職する」または「一部に病気休職を申請せず退職する者がいる」と答えた企業があるとのことです。

このことからも、治療と仕事の両立が難しいと感じる方がいることがうかがえます。

治療と仕事の両立をする場合、がんと診断されたことが原因でメンタルヘルスに不調が出たり、仕事をしながらの通院治療が想定外に長期化する・予期していなかった副作用が現れるなどで、仕事を続けられるのか不安になったりすることもあるでしょう。

なかには、不安や動揺などから早まって退職をする方もいることから、がんの通院治療と仕事の両立のためには、就業者自身が落ち着いた判断をすること、また企業による就業者の治療と仕事の両立支援が必要といえるのではないでしょうか。

もしそのような状況になった場合は、企業に対して、治療のスケジュールや自身の体調の変化についてなど必要な情報を提供し、企業と協力して仕事を続けやすい環境を作ることに留意しておくと良いでしょう。

出典

執筆者プロフィール

加藤 葉子の写真

加藤 葉子カトウ ヨウコ

女性とシングルマザーのお金の専門家

離婚を機にお金の勉強を始め、3年間で子どもの教育費を貯める。自身のブログ「女性とシングルマザーのお金の話」に全国の女性から切実なお金の相談が寄せられ、NHKのWEBコラム執筆を機に独立。3年間で1,500件以上の相談を受けている。現在は、女性ファイナンシャルプランナーのための実務講座やオンライン講座を配信中。
マイライフエフピー代表

  • ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
  • ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
  • ※ 掲載日は2018年7月20日です。
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