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2017.11.16

第13回 経営者保険の見直し

企業の大黒柱である経営者に万一のことがあった場合、企業が受ける有形・無形の損失は多大なものとなります。経営者は、従業員に対する責任とともに、株主・取引銀行・取引関連企業・およびお客さまなどに多くの責任があります。そこで、企業の安定成長を支えるために経営者の保障を準備しておく必要があります。
そこで経営者保険として、一般の個人向け商品(定期保険・終身保険・養老保険・定期保険特約付養老保険・定期保険特約付終身保険・逓増定期保険など)が利用されています。利点として、経営者の死亡による企業の損失補てん、経営者の退職慰労金・弔慰金の準備、相続税準備などがあげられます。

一般的な契約形態
・契約者……企業(団体)
・被保険者…役員・幹部従業員
・受取人……企業(団体)

役員の退職慰労金

経営者や役員の努力とそれを支えてきた家族の苦労に報いるため、それ相当の退職金・弔慰金は準備したいものです。しかし、多くの場合、従業員の退職金や弔慰金に比べその財源の準備はほとんどなされていないのが現状です。
私は、ある企業の見直し相談を受けました。相談内容は、社長を含め4名の役員が経営者保険として養老保険に加入していましたが、取引銀行からの出向役員で、経営者保険に加入していなかった1名が退職することになり、退職金3,000万円の捻出に苦慮されているということでした。

この企業はタオル製造販売の老舗企業で、最盛期には約150名もの従業員を有していました。2000年ごろにはタオル産業の安定成長期は終わり、国内需要の減少と中国産などの安価な輸入タオルが急増し追い打ちがかかりました。品質による競争力を高めるため工場を移転し、本社工場は閉鎖されて従業員数は約80名に減少しました。移転した工場の設備投資と、本社工場の従業員リストラによる多額の退職金の支払いが発生し、取引銀行から派遣された役員も退職となりました。中途で役員に加わったことで同社は経営者保険に加入していなかったため、この役員の退職慰労金の準備ができていなかったそうです。

表1 相談者の企業保険
企業年金
保険料(月払) 約90万円
総合福祉団体定期保険
保険金 300万円×約80名
保険料(月払) 約3万円
経営者保険(養老保険20年満期)
保険金(代表取締役社長) 5,000万円
保険金(役員) 3,000万円×3名
保険料(月払) 約60万円
経過年数 11年

資料:執筆者作成

まず、経理部長に経営者保険(養老保険4件)について、解約した場合の「解約返戻金合計金額」と、契約者貸付制度を利用した場合の「契約者貸付の合計金額」を保険会社に問い合わせてもらいました。「契約者貸付制度」とは、加入している保険の解約返戻金を担保として、その一定範囲内(9割程度)で、保険会社が契約者に貸し付ける制度です。

確認した内容は以下の通りです。
・解約返戻金合計(配当金を含む)=約7,000万円
・契約者貸付金合計=約6,300万円

一律20年満期の養老保険から65歳払い済みの終身保険への提案

この時20年満期の養老保険に加入されていましたが、満期時と役員が退職される時期が同時期とは限りません。退職前に満期をむかえ保障切れとなる可能性もあります。
経営者保険も個人保険と同様に、契約者(法人)の意思で解約や契約者貸付ができます。私は、解約返戻金を退職する役員の退職慰労金にあて、他の役員は65歳以降も在職されている可能性があることから、新たに終身保険での契約で死亡時の退職慰労金・弔慰金を準備するように提案しました。
実際には、経営者保険の解約返戻金合計の約7,000万円から退職金3,000万円を差し引いた4,000万円を終身保険の頭金(一部一時払)に充当し、保険金を1,000万円ずつ増額しました。これにより、変更後の終身保険の解約返戻金を確保し、役員が勇退される場合の資金準備に備えることができ、保険金を増額しても今までの保険料より少し抑えることができました。

表2 見直し後の経営者保険
経営者保険(終身保険)
一部一時払 1,000万円×4名
保険金(代表取締役社長) 6,000万円
保険金(役員) 4,000万円×3名
保険料(月払) 約56万円

資料:執筆者作成

事前査定(体況査定を事前に行い入金即成立の確認)を済ませ、第一回保険料の入金で即契約成立となりました。

この契約の過程で社長は、長らくお世話になった保険会社に一部の契約をお願いしたいということでしたが、後日、社長から「保険会社には契約を断られた」と連絡がありました。これは、自社の契約を解約させて自社の商品に加入し直すことを防止するため「重契約規定」というものを設けている保険会社だったからです。今回行った見直しは、他社だからこそできる保険見直しなのです。

その後も、企業保険を見直す提案をする機会があり、企業年金や総合福祉団体定期保険も全て担当させていただくことになりました。企業保険をすすめる際、対象となる企業が保険を活用して福利厚生制度をつくることから、企業にとって最適な保険をすすめることを「制度設計販売」といいます。
転勤で私がこの地を離れる日に社長がお越しになり、見送りを受けたことは大切な思い出です。私が長くこの仕事を続けられたのは、この社長との出会いが大きな支えになっています。

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プロフィール

大前 隆史の写真
大前 隆史おおまえ たかし
ファイナンシャルプランナー
国内の大手生命保険会社に29年間在籍。そのうち12年間は社内の教育担当を務める。企業や教育機関からの依頼による、社会保険や民間保険に関する講演も多数経験あり。
  • ※ この記載内容は、執筆者独自の見解です。
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