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2017.11.02

第12回 自動車保険の見直し

最近、「若者の自動車離れ」という話を耳にします。車を所有することによってかかってくる固定的な支出を考えると、それ以外の趣味への投資や就職に有利な資格取得へとシフトしているように思われます。しかし、すでに車を所有している方やこれから車を持とうとする方は必見です!
自賠責保険料の改定や任意自動車保険料の今後の見直しについてお伝えします。

自賠責保険の保険料引き下げ

2017年4月より自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料が引き下げられました。改定率は契約条件(車種・保険期間等)によって異なりますが、自賠責保険基準料率が平均で6.9%引き下げられています。
具体的には自家用乗用自動車の保険期間24カ月の場合、変更前27,840円から25,830円(離島および沖縄県を除く)と軽減されました。今後、車検時期を迎える方にとっては多少なりとも家計の負担減となります。
今回の自賠責保険料の改定は、ASV(先進安全自動車)に関する技術開発・実用化・普及が進んだことも要因となり交通事故が減ったため、支払う保険金が減少し収支の見直しを行ったものです。

ノーロス・ノープロフィットの原則

自動車損害賠償保障法第25条には「責任保険の保険料率及び責任共済の共済掛金率は、能率的な経営の下における適正な原価を償う範囲内でできる限り低いものでなければならない。」と規定されています。つまり原価を割らない程度でできるだけ安い保険料にしなければならないということです。

任意自動車保険料の見直し

自動車保険の「参考純率」が平均で8.0%引き下げられます。自動車保険「参考純率」の改定(2017年5月11日金融庁長官へ届け出。2017年5月30日適合性審査結果通知受領)が行われました。これにより、2018年以降に任意自動車保険の保険料が引き下げられる予定となっています。

損害保険の保険料は、保険金に充当される「純保険料」と、保険事業を営むための保険会社の経費に充当される「付加保険料」で構成されています。損害保険会社各社を会員とする組織である損害保険料率算出機構は「純保険料率」を算出して損害保険会社に提供しています。この「純保険料率」を「参考純率」といい、損害保険会社は、参考純率を基礎として自社の「純保険料率」を算出し、「付加保険料率」を加えた自社独自の「保険料率」を金融庁長官に認可申請または届け出て、契約者が実際に支払う保険料が決まります。

「参考純率」を算出している以下の任意自動車保険の種類が引き下げの対象となります。

対人賠償保険…自動車事故で他人を死傷させたことにより賠償責任を負った場合に補償
対物賠償保険…自動車事故で他人の財物に損害を与え賠償責任を負った場合に補償
搭乗者傷害保険…自動車事故で自動車に搭乗中の者が死傷した場合に補償
自損事故保険…相手のいない単独事故によって死傷した場合に補償
無保険車傷害保険…被害者への十分な賠償ができない自動車との事故で、死亡または後遺障害を負った場合に補償
車両保険…自動車事故で自分の自動車に損害が生じた場合に補償

ASV(先進安全自動車)割引について

最近、先進技術を利用して安全運転を支援するシステムを搭載した自動車が、各メーカーによって開発され実現化しています。
各損害保険会社の準備が整い次第、2018年1月以降、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)を装着する自家用普通・小型乗用車について、発売後約3年以内の型式を対象として任意自動車保険料の一律9%割引が適用される予定です。割引期間は、型式発売開始後3年間です。自家用軽乗用車に関しては、AEBを装着していれば型式と割引期間の制限なく一律9%割引が適用されますが、2020年1月までに型式別料率クラス制度の導入を検討しており、導入された場合、ASV割引の割引対象および割引期間は、自家用普通・小型乗用車と同様となります。

ABS割引やエアバック割引も今は無くなりすでに型式別料率クラスに反映されているため、ASV割引についても同じように型式別料率クラスに反映されるのではないでしょうか。

運転者限定について「家族に限定する」が廃止になります。

運転者限定についての「家族に限定する」が廃止され、「限定しない」か「本人・配偶者に限定する」の2つになります。これにより「家族に限定する」の被保険者の範囲であった同居の親族・別居の未婚の子に対してはいずれかへの変更が必要になります。
さらに、新規契約に適用するノンフリート等級(新規等級)での年齢条件区分を、公平性の観点から廃止することになりました。

まとめ

自動運転の自動車が開発・実用化されようとしている昨今、自動車保険業界にもかつてないほどの変化がみられます。運転者の年齢・性別、地域、車種、使用目的、走行距離、免許証の色、所有台数などによって保険料が異なるリスク細分型自動車保険がさらに車の安全装備によって複雑になっていくことになります。今までのように「ゴールド免許だったら○○の商品」、「年間走行距離がこれだけだったら△△の商品」、「運転者の年齢がいくつだから□□の商品」といった安易な見直し方法では適切な保険選びができなくなるでしょう。面倒でも自分に合った保険見直しをするためには、複数社の商品で見積りをして比較・検討することは今後かかせない作業となっていくことでしょう。
まずは、インターネットで一括見積りのできるサイトなどを利用して、補償内容や保険料を比較してみてはいかがでしょうか?

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プロフィール

大前 隆史の写真
大前 隆史おおまえ たかし
ファイナンシャルプランナー
国内の大手生命保険会社に29年間在籍。そのうち12年間は社内の教育担当を務める。企業や教育機関からの依頼による、社会保険や民間保険に関する講演も多数経験あり。
  • ※ この記載内容は、執筆者独自の見解です。
  • ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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