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【保険選びの極意1】定期保険と収入保障保険はどちらがお得?

掲載日:2013年03月21日
「保険市場」ではたくさんの保険商品を比較検討できます。
選択肢が多いのはうれしいことですが、保険は何を基準に選べばいいのか難しい、という声もあります。どんな買い物でもそうですが、自分なりのモノサシ(選択基準)を持っていないと「あれもいい」「これもステキ」と目移りばかりしてなかなか決められません。また、知り合いが勧めたからと深く考えずに買ってしまうと、新商品が出るたびに欲しくなったり、自分の買ったものに不安を感じてしまいがちです。保険はあなたと家族を守る大切なものですから、納得できる保障内容の商品を選びたいものです。
これから5回にわたって、保険種類ごとに押さえておきたい保険選びの極意をご紹介します。今回は、掛け捨て死亡保険の代表格である「定期保険」と「収入保障保険」を取り上げます。

1.定期保険(更新タイプ)と収入保障保険は何が違うの?

定期保険(更新タイプ)も収入保障保険も、万一(死亡・高度障害状態)のことがあったときに保険金が支払われるものです。いずれも掛け捨てで、解約返戻金はまったく出ないか、出てもわずかな金額です。その分、保険料は手頃な金額になっています。

「保険市場」で比較できる定期保険と収入保障保険で保険料を試算したところ、25歳の男性が3,100万円の定期保険(10年更新タイプ)に加入した際の月払保険料は2,976円。収入保障保険(死亡・高度障害年金月額11万円。加入して1ヵ月以内に死亡した場合に一時金での受け取りを選択した場合の一時受取金は3,115万円)の月払保険料は2,651円でした。

定期保険と収入保障保険の大きな違いは、死亡保険金の支払われ方です。

定期保険は、万一のときに3,000万円、5,000万円といった額が一時金として支払われます。保険期間中であれば、加入した直後に亡くなろうが、保険期間満了の前日に亡くなろうが、支払われる保険金額は一緒です。一方、収入保障保険の場合、定期保険と同じようにいつ亡くなっても受取総額は同じになるというタイプ(確定年金タイプといいます)もありますが、現在取り扱われている収入保障保険の大半は「万一のときから保険期間が満了するまで年金を払う」スタイル。つまり、受取金額は加入した月(1ヵ月目)に亡くなったときが最も多くなり、保険期間が経過するごとに少なくなっていきます。

収入保障保険は、子どもの頃によく使った直角三角形の定規をイメージするとわかりやすいかもしれません。直角(90度)部分を契約日に合わせてください。保険期間が経過する(直角部分から右に動く)ごとに高さが低くなるでしょう?収入保障保険も、保険期間が満了に近づくほどにじわりじわりと死亡保障額が低くなっていきます。突然ガツンと減ることはなく、決まった早さで徐々に減っていくのです。

一方、定期保険は四角いブロックを更新のたびに保障を小さくしながら継続するイメージです。もちろん、更新するかしないか、減額するかしないかは契約者の自由です。死亡保険金が3,000万円の定期保険に加入しているのであれば、3,000万円のままで更新することもできますし、500万円に大幅に減らして更新することもできます。

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2.自在性では「定期保険」、合理性では「収入保障保険」の勝ち

図表1をご覧ください。25歳男性が55歳までの30年間、定期保険(10年更新タイプ)と収入保障保険(保険期間30年)に入ったときの保険料・保障額を比較しました。公平を期すために、定期保険は10年目に2,200万円、20年目に1,200万円と、収入保障保険の死亡保障額の推移に合わせて減額更新することとして保険料を算出しています。

<図表1:収入保障保険と定期保険の保険料比較>

  • ※保険市場で取り扱われている収入保障保険、定期保険で保険料試算している(2013年3月7日現在)
  • ※収入保障保険の条件:保険期間55歳満了、死亡・高度障害年金月額11万円、リビング・ニーズ特約あり
  • ※定期保険の条件:保険期間10年、死亡・高度障害保険金3,100万円→2,200万円→1,200万円(更新の都度減額)、リビングニーズ特約あり

30年間の保険料総額を比較すると、収入保障保険の95万4,360円に対して、定期保険は133万4,160円。30年間で36万9,800円の差になりました。1ヵ月間でおよそ1,000円の差が生じていることになります。

なぜこの差が生まれているかは、図表2をご覧いただけるとよくわかります。定期保険(青い四角)に収入保障保険(赤枠の直角三角形)を重ねてみると、定期部分にははみ出し部分が存在しています。これが定期保険の保険料総額が高くなっている原因なのです。

<図表2:定期保険と収入保障保険の違い>

今後のライフイベントに大きな変動がない場合で、20年以上は死亡保障が必要なご家庭であれば、「収入保障保険」を選択するのが合理的です。毎月の保険料負担を一定にできますし、総額でみても有利なケースが多いからです。今後お子さまが生まれる予定がない、マイホームはすでに買っている、という場合は、収入保障保険の中から自分に合った商品を検討してみてはいかがでしょうか。

一方、定期保険は自在性が高いので、今後のライフプランの変化に対応しやすいメリットがあります。「予定外に子宝に恵まれた」「子どもの進路は高校までと思っていたが、大学に進学したいと言いだした」「就職浪人を避けるために大学院進学を決めた」など、人生には変化がつきものです。収入保障保険の場合、契約を更新して保険期間を延長することは原則できませんが、定期保険の場合、更新すれば長く続けることができます。保険商品にもよりますが、70歳~80歳までは更新できる場合が大半です。また、更新の際に、減額せずに同額のまま継続する、という選択もできます。一般的に収入保障保険よりも保険料は高めになりますが、変化が起きたときに臨機応変に対応するための保障のつもりで保険料を払うのもひとつの方法といえるでしょう。

どちらかひとつを選ぶのではなく、組み合わせて入ってみるのもいいですね。子どもの進路変更などに対応するために、500万円~1,000万円程度の定期保険(10年更新タイプ)に入っておき、メインの死亡保障は収入保障保険で備えておく。こうすることで、どちらの強みも享受できます。

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3.煙草を吸わない人は「リスク細分型」に狙いを絞る

定期保険や収入保障保険には、煙草を吸わない人や体重・身長のバランスのよい人、健康診断における各数値が保険会社の定めた範囲内であるなど、健康状態が特に良好な人の保険料を安くする「リスク細分型」があります。煙草を吸わない人、煙草を吸わなくなって一定期間(1年~2年が一般的)以上経過している人であれば、審査の結果、非喫煙者保険料率が適用されて、一般の生命保険に比べて保険料が安くなる可能性があります。年齢や健康状態にもよりますが、保険料が大幅に安くなる定期保険もあります。煙草を吸わない人や健康に自信のある人は「非喫煙割引あり」または「リスク細分型保険料率導入」などと明記されている定期保険、収入保障保険を探すことから始めましょう。

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柳澤 美由紀の写真

コラム執筆者プロフィール
柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)

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柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき )
柳澤 美由紀の写真
CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士

関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。
相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。

家計アイデア工房 代表

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