50代以上の保険と積立 老後の必要資金を計算して、第二の人生に備える
- 人生の折り返し地点となる50歳の誕生日を迎えたら、資産と家計の棚卸しを行いましょう。誕生月に届く「ねんきん定期便」に、50歳からは老齢年金の見込額が記載されるようになるので、年金がもらえるようになってからの暮らしがイメージしやすくなります。50歳以上の資産運用は「計画性」と「仕分け」が大事。用途や必要になる時期ごとに資金を振り分けて、資金の性質にあった資産運用を心掛けましょう。保険の見直しも同時に行うと、効率のよい資金計画を立てることができますよ。
1. 老後を安心して暮らすためのお金はいくら必要か
「老後を安心して暮らすためのお金(A)」はいくら用意すればいいかを算出します。(A)とは、年金生活に入ってから100歳までの貯蓄取り崩し分のことです。早期退職や定年退職後に再就職を予定している場合は、収入が変わる節目ごとに計算してください。
(A)に2つの資金「医療・介護資金」と「住まいにかかる資金」を加えたものが、退職までに用意しておきたい「最低限の老後資金(B)」です。医療と介護の備えは、1人200~300万円が目安。なお、ここでの介護については在宅介護を前提としているので、有料老人ホーム等の施設入所を希望される場合は、施設の入所一時金等を調べてその分を加算してください。住まいの備えは、自宅の修理や家電の買い替え等の費用として取り置きしておくものです。一戸建てで1,000万円、マンションで500万円を目安にしましょう。
2. 保険の中身を整理して、シンプルに生きる
次に、いま加入している保険の見直しをします。お子さまがいない家庭やお子さまがすでに社会人になっている家庭で、1,000万円以上の死亡保険に入っている場合は、保険に入りすぎている可能性があります。ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談して、無駄な保障を削ぎ落とすと保険料の節約ができます。
医療保険や介護保険に新たに加入する場合は、一括払や全期前納を中心に検討します。年金生活中の固定支出は、極力減らしておく方が安心です。また、やみくもに心配するのではなく費用対効果を考えて加入することがポイントです。年齢・性別によっては、医療費・介護費用を保険で備えるより、預貯金で備えておく方がよいケースもあります。払込保険料総額を回収できる損益分岐点を確認する等、慎重に検討してください。
シニアの保険はシンプルに徹することが大切です。保障のたくさん付いた保険に入っていると、保険料が高くなりがちです。どんなときに、どれだけの給付が受けられるのかを確認して、よくわからないものや必要性をあまり感じない特約等から見直していくといいですね。
3. 必要になる時期が「何年後」になるのかで運用先を変える
資産運用は、それが必要となるまでの期間に応じた金融商品を選択することが重要です。
上記の表をもとに、今、どの資金が、どれだけ用意できているかをチェックします。(ア)と(イ)の資金がすでに準備できているという人は、長期投資でのんびりと資産を積み立てていくことを考えてみてはいかがでしょうか。
<保険料月1万円以下で豊かに暮らす
魔法のレッスン 終わり>
コラム執筆者プロフィール
柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)
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コラム執筆者プロフィール
柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき ) -
CFP®/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。
相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。
家計アイデア工房 代表
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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