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2017.08.24

第7回 死亡保険金受取人について考えよう

1985年8月、日本航空123便墜落事故の遺族のお宅に訪問した際の話です。

生命保険会社にいたとき、大きな事故の報道があると、被災された人の中に自社の保険契約があるかどうかを名寄せシステム(氏名で照合)により調査していました。該当者が見つかれば、調査した部署から担当の支社に連絡が入り、保険金請求の連絡が来る前にまず弔問に伺います。
日本航空123便墜落事故がおきたとき、私が担当する地区では2件の契約があり、事故のあった日の3日後に訪問しました。

1件は法人契約で、その会社の社長がこの事故で死亡されました。
対応としては、経理担当者に保険金請求に必要な書類の案内をするだけで事務的に終えることができました。

もう1件は個人契約で、契約者・被保険者である夫と妻・長女の3名が事故にあわれました。
夫のご両親宅にお伺いし、ある部屋に通されると、そこには、航空会社・新聞社・銀行・ご親族の方々などがみえられ、騒然としていました。会話を進めていくうちに、事故にあわれたご家族の夫・妻・長女という家族構成と、それぞれの年齢が、私の家族と偶然にも全く同じであることがわかり、話を進めることができず、1週間後に改めて伺うことになりました。
夫のご両親宅に2回目の訪問をしたとき、ご両親から質問を受けました。「私たちは、息子の入っていた保険の保険金は受け取れないのですか?」この質問に私は愕然としました。死亡保険金の行方について考えていなかったのです。この契約の死亡保険金受取人は妻となっていましたが、妻も子どもも事故の犠牲になってしまったのです。家族のうち一番後に子どもが死亡したと立証されれば夫のご両親と妻のご両親で死亡保険金を分けることになります。しかし事故検証の結果は同時死亡となり、死亡保険金は妻のご両親に支払われることになりました。

非常にイレギュラーなケースを対応することで、私はこの事故以来、簡単なようで難しい保険金受取人について考えるようになりました。

保険金受取人について

死亡保険金受取人は、一般的に配偶者であるケースが多いです。
生命保険の目的が「遺族の生活費」や「残された子どもの教育費」などの場合であれば問題ないのですが、相続対策の場合は注意する必要があります。配偶者は相続した財産が法定相続分相当額(配偶者と子どもの場合は二分の一づつ)、もしくは1億6,000万円までであれば相続税はかかりません(相続税の配偶者控除)。そのため、相続税でまとまったお金が必要となるのは、基礎控除しかない子どもとなります。もし生命保険金を相続税の納税資金にあてようとするのであれば、遺産の分割まで考えないと生命保険は有効な相続対策にはなりにくいということを覚えておきましょう。

また、死亡保険金受取人を複数の家族にと希望される方も多くいます。複数の受取人が指定されている場合、実際の死亡保険金請求の手続きはかなり大変です。受取人が複数でも、受取人の代表者1名にしか死亡保険金を支払わない生命保険会社が多いからです。その場合、まず代表者を決めて、他の受取人はその代表者を承認する旨の署名・押印・印鑑証明書を添付し、代表者の口座にまとめて保険金が振り込まれてから、代表者が受け取り割合に応じて配分するという手続きになります。
実際に、一部の受取人と連絡が取れなかったり、一部の受取人が相続を放棄され手続きに応じてもらえなかったり(相続放棄と保険金受け取りは別の問題)したために、保険金支払いがかなり遅れたことがあります。
私がおすすめする方法としては、死亡保険金受取人が1人ずつになるように小口の保険に分けて契約されることです。

死亡保険金で相続対策を考える場合

あるとき、保険見直し相談で自営業の商店主にお会いしました。確認させていただいた保険証券の中には、高額な死亡保険金額の保険がありました。
「長男に店(財産)を継がせるが、会社員をしている次男には相続させる財産がない」と思っていたそうです。将来兄弟が相続でもめることがないように、保険会社の営業職員からのアドバイスを受けて、次男にも長男が受け継ぐ財産に見合う保険金を受け取れるように契約されていました。店は長男にまかせて保険金は次男に渡したいということです。一見バランスの取れた策のように見えますが、相続対策としては少し問題が残ります。

配偶者、子ども、父母には最低限相続できる財産を受ける権利として「遺留分」が保証されています。遺留分は遺言よりも優先されますので、店(全財産)を長男に相続させると遺言書に記載しても、次男が遺留分を長男に請求すれば困ったことになります。生命保険金は遺産分割の対象外となっており保険金受取人の固有財産となります。したがって、次男は保険金を受け取った上に長男に遺留分の請求(遺留分滅殺請求)をすることができます。

このケースの問題点は、後でもめないようにと行った対策が、後でもめるかもしれない状態であることです。より高度な専門知識を持った保険のプロに相談し、見直すことができるといいですね。

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プロフィール

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大前 隆史おおまえ たかし
ファイナンシャルプランナー
国内の大手生命保険会社に29年間在籍。そのうち12年間は社内の教育担当を務める。企業や教育機関からの依頼による、社会保険や民間保険に関する講演も多数経験あり。
  • ※ この記載内容は、執筆者独自の見解です。
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