車選びと自動車保険の関係

車の型式によって自動車保険の保険料率が異なる
自動車保険の保険料を計算する要素はいくつかありますが、車の種類もその1つです。車の種類というと、特定のメーカーや車種を思い起こす人が多いでしょう。でも、車には車種よりさらに細かい「型式」という分類があります。型式は、車のタイプや年式により異なり、同じ名前の車でも複数の型式が存在します。
自動車保険は、型式ごとの保険事故の実績に基づいて、車を複数の保険料率クラス(以下、料率クラス)に区分し、それを保険料に反映するしくみです。これを「型式別料率クラス制度」といいます。
料率クラスは「対人賠償」「対物賠償」「傷害(搭乗者・人身)」「車両」の4つの項目それぞれで設定されています。項目ごとに料率クラスがあり、数字が小さいほど保険料は安く、大きいほど保険料は高くなります。車は、型式ごとに4項目の料率クラスの数字が振り分けられ、それを基に保険料が計算されるわけです。
では、この料率クラスは、どこで決めているのでしょう?それは損害保険料率算出機構という組織(以下、「機構」)です。機構が決めた料率クラスは各保険会社が採用しているので、A社とB社で違う数字が割り振られているということはありません。
そして料率クラスは、毎年、見直されます。機構では毎年、型式ごとに事故や盗難の統計を取っていて、それを料率クラスに反映するからです。全国的に事故・盗難が多かった車(型式)は料率クラスが上がり(保険料も上がる)、少なかった車(型式)は料率クラスが下がり(保険料も下がる)ます。
自動車保険の保険料を少しでも安くしたいなら、車を購入するとき、料率クラスの数字が小さい型式の車を選ぶのも1つの方法です。
自動車保険選びの豆知識
料率クラス1と9では約4倍の開きが!
型式料率クラスは、1~9までの9つのクラスがあります。料率クラスが1つ違うと1.2倍程度の開きがあります。1と9では、開きは約4倍になるので、保険料も約4倍になります。
料率クラスは、あなどれませんね。契約している車の料率クラスを知りたい人は、保険証券を見れば確認できます。わからなければ、保険会社か代理店に問い合わせれば教えてくれます。
ファイナンシャルプランナー 小川 千尋
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