自動車保険の限定を賢く利用する

自動車保険 保険料値上げの傾向
新聞等で、自動車保険の値上げに関する記事を目にすることが多くなりました。
若者の車に対する関心の低さや、高齢者の運転による事故の増加、それに加えて、自動車が高機能化していることによる修理費の増加等、自動車保険の値上げの背景は分かるものの、やはりできるだけ保険料を抑えたいのが正直なところですよね。そんな自動車保険の保険料を抑えるために、「限定」を上手く活用しましょう!
自動車を運転する人を「限定」する
「限定」できるものの一つとして、運転者年齢があります。運転者年齢は、全年齢/21歳以上/26歳以上/30歳以上/35歳以上といった区分けにされていることが一般的です。年齢が上の区分になればなるほど、保険料は割安になります。
割安といっても、どれくらい割安なのかが気になるところ。インターネットで簡単に見積りができますので、見積りを確認してみると一目瞭然ですが、例えば、全年齢を対象とするか、30歳以上を対象とするかで、ある保険会社で保険料の見積りをしてみたところ、なんと年間10万円近くの差となっていました。
年齢以外にも、運転者を本人、家族や夫婦に限定する「限定」があります。ただ、この「限定」には気をつけておかなければならない点があります。限定の範囲外の人が運転し事故をしてしまった場合、補償を受けることができません。そのため、範囲外の人が運転する可能性がある場合に運転者を「限定」していると、問題が生じることがあります。特に運転者を家族限定にする場合、「家族」の範囲には気をつけておきましょう。勘違いしやすいのは、「子」の扱い。別居している未婚の子は、家族の範囲に含まれますが、既に結婚して別居している子は、家族の範囲に含まれません。
例えば、自動車Aに対する自動車保険を家族限定、運転者年齢限定(30歳以上)にした場合、家族の範囲に含まれる人がすべて40歳を超えているケースを考えてみましょう。結婚して別居している25歳の子が、この自動車Aを運転して事故をしてしまった場合、家族の範囲に含まれないので、補償はされません。
しかし、自動車Aに対する自動車保険を運転者年齢限定(30歳以上)のみにした場合、結婚して別居している25歳の子が、この自動車Aを運転して事故をしてしまった場合、補償されることになります。
「限定」の内容をしっかりチェックして、賢く「限定」を活用したいものですね。

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コラム執筆者プロフィール
キムラ ミキ (キムラ ミキ) マイアドバイザー.jp®登録 - 鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部 福祉計画学科にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アフラックでの保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わる。その後FP会社でのスタッフ経験を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。

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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー キムラ ミキ
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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