どんな補償をつけておけばいいの？

掲載日：2014年3月17日

自動車保険の補償にはどんなものがある？

自動車保険の補償には、様々なものがありますが、基本的な補償は、「相手方への補償」と「自分自身や一緒に乗っていた同乗者に対しての補償」の2つに分かれます。

相手方への補償には、相手方がケガを負ったり、死亡したりした場合に補償される「対人賠償保険」や、相手方の自動車等に損害を生じさせた場合に補償される「対物賠償保険」があります。

相手方へ十分な補償ができるように、一般的には、対人賠償保険、対物賠償保険ともに保険金額を無制限に設定することが多いでしょう。

また、自分自身や一緒に乗っていた同乗者に対しての補償には、「人身傷害保険」や「搭乗者傷害保険」があります。事故によって自分自身や一緒に乗っていた同乗者が死傷した場合、相手方の自動車が保険に入っていなかったり、逃げてしまったりして、相手方からの十分な補償が受けられない場合に補償される「無保険車傷害保険」もあります。

保険会社によって、基本補償に含まれる補償内容は異なりますので、基本補償にどのような補償が含まれているかを確認しましょう。

過失割合って？

生命保険であれば、死亡した場合に1,000万円の保険金が支払われる保険に加入していれば、死亡時には1,000万円が支払われることになります。

しかし、自動車保険では「過失割合」によって、支払われる保険金は異なることになります。

過失割合という言葉をきいたことがありますか？

事故において、当事者のどちらに、どれくらい事故を起こした責任があるのか？を示すのが過失割合です。

例えば、過失割合が「70：30」で、相手の自動車修理費用が50万円、自分の自動車修理費用が100万円かかったとして、自分の過失が30％の場合を考えてみましょう（損害が自動車修理費用のみかかったとして計算し、過失割合による補償の仕組みを簡易に説明するため、慰謝料等は考慮していません）。

自分の自動車保険から補償されるのは、相手の自動車修理費用については、

が補償されます。

自分の自動車修理費用については、相手方の自動車保険から70％（相手の過失）補償されることになりますから、

は、相手方からの補償でまかないます。

残額30万円は自分の自動車保険の車両保険、または実費負担で修理することになります。

過失割合は、今までに起こった事故の前例を参照し、その前例に、事故における個別状況の修正要素を加味して、その事故についての過失割合を決定していきます。

過失割合で揉めるケースは多く、揉めてしまった場合には、事故から大きく時間を経てから補償を受けることになるケースもあります。

過失割合にかかわらず…

この過失割合にかかわらず、ケガによる治療費の実費や、働けない間の収入、後遺障害が残ってしまった場合等の逸失利益(事故により後遺障害等が残り、今までのように仕事を続けられなくなってしまうことも考えられます。後遺障害等がなければ、将来に渡って得ることができていたであろうと考えられる収入等の喪失)等、人身傷害についての幅広い補償が受けられる保険があります。

その保険とは、基本補償に含まれていることもある「人身補償保険」です。

任意保険に加入していない自動車との事故に遭遇してしまう可能性もあります。

その場合、人身傷害保険に加入していなければ、例え自分の過失が低くても、相手方からの補償が受けられないということも考えられます。

相手方への補償だけでなく、自分自身のケガや死亡に対する補償を十分に受けることができるようにするためにも、加入しようとする自動車保険の補償内容に、人身補償保険が含まれているか、今一度確認しておきましょう。