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私たちは“愛”に生かされている

岩朝 しのぶさんコラム - 第2回

挑戦しない人生は人生を失っている

皆さん、こんにちは。

日本こども支援協会の岩朝しのぶです。

“不妊治療”って、言葉ではよく聞くけれど詳しく知らないですよね?

私も治療を受けて初めて知った世界でした。

不妊の理由、半分は男性

知っていますか?

夫婦の5組に1組が不妊に悩んでいる、といわれている事。

そして、妊娠しないのは女性側の問題だと思っている方が多いという事。

でも実は、検査をしてみるとおよそ半数が妻、半数が夫、または両方、というWHO(世界保健機関)の調査結果が出ています。

現代は、男性・女性共に自然妊娠する確率が35歳を境に低下します。特に男性は精子の数、奇形率、運動率、受精率など、様々な減少問題が深刻化していて多くのメディアが特集を組んでいます。

女性だけの問題ではないのです。

驚くのは、あるクリニックが3年にわたり実施した調査では、平均年齢35歳の男性のおよそ6人に1人が基準値以下だったという事です。

でもそんな事を知らない世の男性の多くは「女性側の問題」という先入観を持っていて、妻に「先に検査してきてみたら?」というような話になり、夫に相談しただけで傷ついている女性もいます。

専門クリニックなどは「初診はご夫婦揃って検査を受けてください」といわれる事もありますが、女性だけで初診を受けるケースが大半だと思います。

しかし「原因はどちらにあるのか?」という事は、夫婦どちらにとってもショックである事には変わりがなく、とてもナイーブな問題だと思います。

結婚する前に、「子どもが出来なかったら治療しようね」なんて話し合う訳がないから、お互いの価値観がこの時にならないとわからないんですよね。

妻や夫がいざ「子どもが欲しい」「治療してみない?」と勇気を振り絞って、タイミングを見計らって、やっとの思いで切り出してみたのに、「そこまでしては欲しくない」といわれて、「ええー!?」となるのです。

再婚後の不妊

最近は再婚相手に子どもがいるケースも多いですね。“ステップファミリー”といって、新しいパートナーの実子と共に暮らしている家族。このケースも子どもの親側は「一度子どもが出来ているから、不妊は自分の方ではない」と思っている事が多々あります。

しかし、冒頭でお伝えしたように、男性・女性共に加齢によって妊娠出来る力が弱くなってくるので、10年前に子どもが出来ていたとしても、今と同じ状況では決してないんです。10年歳を取り、どれだけ若いつもりでも10年の月日が経っています。

私の友人が再婚したお相手の男性には3人の実子さんがいましたが、検査の結果、今は自然妊娠が厳しいという結果でした。「まさか自分が!?」と驚いていたようです。

努力家であればあるほど折れる心

私も34歳の時に夫と不妊治療専門クリニックを受診しました。すると、検査後、「出来ると思います」という結果が!飛び上がるほど喜び、治療を始めました。

最初は、そんなに長いトンネルに入るつもりなどなく、まだ30代半ばだし、まぁ多くても2・3回で妊娠するだろうと、すごく楽観的に考えていましたし、年齢と妊娠率などのデータを見ながら漠然とした感覚で挑んでいました。

しかし治療が進むにつれ、1%でも可能性を上げられるようにと、タンポポ茶が良いと聞けば飲み、腹巻が良いと聞けば着けて、というように出来る事全てをやり尽くすほどに。はたから見ると、まるで取り憑かれたように……。

毎日が、どうすれば妊娠するか?という事だけに費やされていました。しかし、私が受け取る結果は、34歳の妊娠率とは全くほど遠く……。凹む度に「自分が出来るベストを!」と意気込み全力投球していきました。「努力しても報われない」という壁に、初めてあたり、苦しく、疲弊していた日々でした。

実は、不妊治療はキャリアのある方や努力家ほど、結果が出せない時にものすごいショックを受けるんです。勉強や仕事は、一生懸命取り組んで結果を出してきた。「全力でやって出来ない事はない」という人生を送ってきた人は、自分の力が及ばない初めての壁に心身共に苦しみます。

自宅からの景色。この景色に何度救われたでしょうか。

「神のみぞ知る」領域

人がこの世に誕生する確率は64兆分の1ともいわれています。何億という精子が放たれ、卵子に辿り着くまでの道のりは例えれば、地球から月までの距離に相当する。その距離を辿り着けるのは100程度といわれています。

その中のナンバー1だけが1つの卵子と受精する権利を持ち、無事に辿り着いた精子が、運んできた男性の核を分裂し、卵子の中の女性の核と合体しさらに分裂し始める。

分裂を繰り返しながら子宮へと転がり、着床する。

そこから10カ月間、子宮内で成長し、無事に生まれてくる。

それは奇跡的な確率によって誕生する命。

私たちの誰もが、天文学的な確率でこの世に誕生しています。

そして、その子どもが、また伴侶と出会い、天文学的な確率によってその遺伝子を紡いでいく。

何という神秘!何という奇跡!

私たちは、この道のりを経て奇跡的にこの世に誕生したのだから大切に生きていきたいですね。

挑戦を躊躇わずに

不妊治療の門をくぐってから12年が経ち、今までを振り返ってみて思う事。

私は幼少期、あんなに病院にいて16回も手術していたのに、今までの経験なんて何も活かす事が出来ないくらい初めての事だらけで、思うように結果が出ずに苦しい日々でした。

でも、出来る事を最大限挑戦してやり切った!という感覚があるので全く後悔していません。

もし、今これを読んでいる方で治療を考えていて、それでも1歩進めない、踏み切れない、という方がいらっしゃるのなら私は間違いなくお伝えしたい。

「一度だけでいいから頑張ってみてください」。

人生は誰もが後戻り出来ず、時間は「進む」ボタンしかない。不妊治療に限った事ではなく、全ての事に対して私たちは時間が限られている。

どんなに美肌で若く見えても歳を取っていく。

筋肉も落ち、体力や視力は衰える。

髪も白くなり薄くなってくる。

この世に誕生した時から、必ず終わりを迎える時がくる。

やってみたい事、食べてみたい物、行ってみたい所、何でも一度は挑戦してみて欲しいのです。

後に「やってみればよかった」と後悔する事がないように。

若かりし頃にカーレースを楽しんでいた頃。

私は「やらないで終わる」事が何より怖いです。

それなら挑戦して失敗した方が良い。何倍も良い。

もしかしたら、失敗して何かを失う事があるかもしれない。

けれど、もし挑戦しない人生であれば、それは既に人生を失っているのかもしれない。

挑戦する事に躊躇せず一度きりの人生を思いっきり遠慮せずに楽しんで生きましょう。

今日も、明日も。

毎日が一度きりなのだから。

PROFILE

岩朝 しのぶ

岩朝 しのぶ(イワサ シノブ)

特定非営利活動法人 日本こども支援協会 代表理事

1973年宮城県生まれ。先天性内臓障害児として生を受け、16度の手術を経験。虐待防止活動、里親・社会的養護にあった子どもの自立支援、震災で親を失った子ども達や里親の支援活動を行う。主にアドボカシー活動に力を入れており、2018年には31回の講演を行い、2019年までの9年間で14,551名に伝えてきた。日本こども支援協会の代表的な活動として「“10月4日里親の日”One Love全国一斉里親制度啓発キャンペーン」を2016年から開始。2019年には67自治体、一般団体37団体、全国104カ所にて約800人規模で実施。自身も養育里親として12歳女児と暮らし、2017年NHK奈良放送局「なら この人」として特集される。

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