クレジットカード付帯の海外旅行保険との違い
掲載日:2017年3月21日
クレジットカードは、買い物の際に現金が不要で、サインをするか暗証番号の入力をするだけで支払いができる便利なものですが、それだけではなく、クレジットカードの種類によってはさまざまな機能が付いています。その機能の中に、海外旅行保険がセットされていることがありますが、損害保険会社で加入する海外旅行保険とどう違うのでしょうか?確認してみましょう。
クレジットカードに海外旅行保険が自動付帯されているかをまずは確認を!
クレジットカードの機能の中に海外旅行保険が自動的に付帯されている場合、損害保険会社の海外旅行保険とは違って、別途申し込んだり、保険料を支払ったりしなくても補償が受けられます。
ただし、クレジットカードによっては、例えば、日本出国前に航空機、電車、バスなどの公共交通機関の利用代金や旅行代金などをクレジットカードで支払うことを条件に、補償の対象となる場合がありますので注意が必要です。また、自動的に付帯されない場合もありますので、必ず事前にご加入されているクレジットカードの機能をご確認ください。
クレジットカード付帯の海外旅行保険は“最低限”の補償内容
クレジットカードに付帯されている海外旅行保険の場合、別途、保険料の支払いは不要ですが、その分、損害保険会社で加入する海外旅行保険と比べると、保険金額は低く設定されています。
損害保険会社で加入する海外旅行保険の補償内容は、各保険会社のプランによって異なり、オプションなどもありますが、ここでは一般的なクレジットカード付帯の海外旅行保険と損害保険会社の海外旅行保険における、傷害による死亡・後遺障害の保険金額を基準とした代表的な補償について比較してみましょう。
クレジットカード付帯と損害保険会社の海外旅行保険の保険金額の比較(例)
補償内容 | クレジットカード付帯の 海外旅行保険 |
損害保険会社の海外旅行保険 (旅行期間:3日間、行き先:グアムとした場合) |
---|---|---|
(傷害)死亡・後遺障害 | 最高2,000万円 | 2,000万円 |
疾病死亡 | ― | 1,000万~2,000万円 |
治療費用 | 限度額50万~200万円 | 限度額2,000万~3,000万円 |
賠償責任 | 限度額2,000万円 | 限度額1億円 |
携行品損害 | 限度額15万~20万円(自己負担額:3,000円) | 限度額30万円(自己負担額なし) |
救援者費用 | 限度額100万~200万円 | 限度額2,000万円 |
航空機寄託手荷物遅延等費用 | ― | 限度額10万円 |
航空機遅延費用(欠航・運休時の宿泊費等) | ― | 限度額2万~3万円 |
保険料の支払い | なし | 約2,000円 |
基本的に、クレジットカードに付帯されている海外旅行保険は、最低限の補償内容がセットされているものだと認識してください。
海外で病気になった場合、国内とは違い、医療費が高額になるケースが多くあります。例えば、盲腸の手術で入院した場合、国によっては数百万円の費用がかかるケースもあります。
また、救援者費用は、旅行先で遭難した場合の捜索費用や、旅行先で病気になり家族が現地に駆けつけたときの費用などが対象ですが、万一の場合、これらの費用は高額になることが予想されます。
このように、クレジットカードにセットされている海外旅行保険では補償が足りない場合があります。
クレジットカードに付帯されている海外旅行保険のみでは、万一のときには補償が不十分と考える方には、不安を抱えず安心して海外旅行をするためにも、別途損害保険会社が取り扱っている海外旅行保険に加入することをおすすめします。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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