傷害保険とは?
最終更新日:2017年5月24日
保険には死亡やケガ、入院のリスクに備えるなどさまざまな内容のものがありますが、なかでもケガのリスクに備える保険として「傷害保険」があります。具体的に傷害保険とはどのような保険なのでしょうか。
傷害保険と医療保険の違い
傷害保険は、ケガにより入院・通院をしたり、後遺障害を負ったり、死亡した場合に保険金が支払われます。病気に対する保障(補償)はありませんので、病気で入院・通院することがあっても保険金は支払われません。
医療保険は、ケガと病気の治療を目的とする場合に保険金が支払われます。そのため、傷害保険と比べて保障の対象が広くなっていますが、基本的には、入院や手術をする場合に保険金が支払われます。商品によっては通院保障や死亡保障も付加することができます。
傷害保険と医療保険の主な違いについて、以下にまとめました。
傷害保険で補償される“ケガ”とは
傷害保険での“ケガ”の定義ですが、次の3つの要件がすべて該当する時に保険金が支払われます。
- ■傷害保険のケガの3つの定義
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- ・急激…
- 事故が突発的で傷害発生までの過程において時間的な間隔がないなど、被保険者にとって予測や回避ができない状況
- ・偶然…
- 事故の原因や結果を予知できない状態であることや被保険者の意思に基づかないこと。原因または結果が偶然であること、または原因・結果の両方が偶然であることのいずれかであることが必要
- ・外来…
- 事故の原因が身体外部からの作用によること
例えば、靴ずれやしもやけなどは、継続的な行為の結果であることから「急激」には該当しません。
また、階段で足を踏みはずした場合や、荷物を持ち上げて腰を痛めた場合には「偶然」に該当しますが、腕の骨折治療中にスポーツを行うことでさらに悪化させた場合は、十分に結果を予測することができたため、偶然には該当しません。飲酒運転や無免許運転などの違法行為や、スカイダイビングなどの危険なスポーツによるケガも偶然には該当しません。
一般的に、急激・偶然・外来の事故に該当する有毒ガスなどの吸入による中毒症状は補償の対象ですが、食中毒(細菌性食中毒やウイルス性食中毒)は補償の対象外となっています。
保険料はどのように決めるの?
傷害保険は、加入の際に健康状態の審査はありません。
年齢や性別による保険料の区別はありませんが、職業によって保険料が異なっています。具体的には、「A級職(職種級別A)」と「B級職(職種級別B)」の2つに区分されています。タクシーの運転手やとび職など傷害リスクの高い職業の方はB級職になり、営業職や事務職などのA級職よりも保険料が高くなります。
自転車に乗ることが多い方や、スキーやサッカーなどのケガをする可能性が高いスポーツを趣味とする方は、傷害保険の加入を検討してみましょう。
傷害保険は健康告知が不要です。これまでの病歴により生命保険や医療保険に加入できない方でも、傷害保険においてケガによるリスクには備えられます。告知のために保険への加入を断念していた方は、ケガのリスクを傷害保険によって備えてみてはいかがでしょうか。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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