ここ数年のがん保険の動向
今までメルマガでも何度かがん保険について書いておりますので、ご存じの方も多いと思いますが、日本人の死因の第1位で3人に1人ががんで亡くなることを考えると関心や心配のある方は多いのではないでしょうか。
そのがんの治療費負担リスクを軽減できるのが、がん保険になるわけですが、実はここ数年の商品の内容を見ていると、実に様々なニーズに対応できるものが各社から販売されています。
以下、その特性とニーズについて見ていきたいと思います。
「一時金に特化したタイプも選べる」
がん保険は通常、診断や手術時の一時金に加え入院給付金と通院給付金がセットになっている商品が普通でしたが、一時金のみを対象として加入できる商品があります。
こういった一時金は治療費に充てるだけではなく、収入減の補填、かつらの購入などがんになることによって発生する様々な資金ニーズに対応できることから、そのようなニーズを充たしたい方にはマッチする保険になります。
「通院保障が手厚い」
がんには様々な治療法があり、手術や入院よりも通院が多い治療法もあります。
また、今後は通院が多くなる治療法が開発されるかもしれません。
そのようなニーズに応えるために、通院保障が手厚い商品があります。
「収入保障がある」
がんになると治療のため仕事を休まなければならず、また治療後も今までより収入が減ってしまうケースがあります。
そのようなリスクに備えられるため、がんになった場合に年金タイプで一定期間給付金を受けられる保険があります。
「先進医療特約」
先進医療保険はその8割以上ががんに起因するものとなっているため、先進医療特約を望む方は多いです。
医療保険に特約として付加することができますが、がん保険にも付加することができます。
がん保険に付加する先進医療特約は、がん関連の先進医療の技術料しか出ませんので、ご注意ください。
「引受基準緩和型」
がんにかかったことがある、もしくはがんに関連した病気になったことがある人は、通常のがん保険に加入できません。
そのような方向けにあるのが、引受基準緩和型のがん保険です。
一定の用件を満たせば先のような病歴がある方でも、保険に加入することができます。
最近では、がんになってから2年経過していれば加入できるがん保険も販売されています。
今後もがんの罹患率、治療方法の開発、手術費用等により様々な保険商品が開発されたり、リニューアルされると思います。
がんが心配、がん保障について関心がある方は、今後の保険会社の商品動向にご注目ください。
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コラム執筆者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 山本 俊成
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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