がん保険と医療保険の違いとは?
掲載日:2016年9月1日
入院や手術の保障を得たいと考えた場合、医療保険やがん保険への加入が選択肢に入ってきますが、医療保険とがん保険にはそもそもどのような違いがあるのでしょうか?
医療保険のみでもがんの保障を得ることはできますが、医療保険に加えてがん保険にも加入した方がよいのでしょうか?
入院給付日数無制限
一般的に、医療保険は入院した場合に支払われる入院給付金に1入院あたりの日数と通算での日数に制限が設けられています。
例えば、1入院60日で通算1,000日の支払限度日数が設けられている医療保険では、60日を超える入院をしても入院給付金は60日分しか支給されませんし、通算で1,000日分の支給を受けると、以後は入院しても入院給付金は支給されません(ただし、医療保険のなかには、がんを含む三大疾病や七大疾病(七大生活習慣病)で入院した場合、入院給付金の支払日数が無制限となったり、無制限にする特約をつけられる商品もあります)。
一方、一般的に、がん保険は1入院あたりや通算での入院日数に制限が設けられていません。がんの転移により長期入院になった場合などでも、保険期間中は何日入院しても給付金が支払われるのが大きな特長です。
がんに対する保障が充実
医療保険は病気(がんを含む)やケガによる入院や、約款所定の手術の保障がメインとなりますが、がん保険は、がんになったときの保障が一般の医療保険より充実しています。
医療保険では、がん特約などの特約をつけなければがんと診断されても給付金の支給はありませんが、多くのがん保険ではがんと診断されたときに「がん診断給付金」が支給されます。
また、がんの治療方法の変化に伴い、通院での抗がん剤治療や放射線治療の保障が確保できるがん保険なども見受けられ、保障内容が幅広くなる傾向があります。
ただし、商品によっては、上皮内新生物などを給付金の支払いの対象としていない場合や、給付金の額を低くしているものもありますので、ご契約のしおりなどで確認しておくことが大切です。
保障の開始時期(責任開始日)
一般的に、医療保険の保障は、(1)契約の申し込み、(2)告知または診査、(3)第1回保険料払い込み、の全てが完了した日から開始されます(ただし、「初回保険料後払制度」のある保険会社もあります)。
一方、がん保険の保障は、これら全ての手続きが完了した日からさらに3カ月または90日経過して開始されるという特徴があります。
この3カ月または90日間内にがんと診断され、入院や手術をしても保障対象にはなりません。
なお、この免責期間がないがん保険や、がんを経験された方で、所定の条件を満たせば申し込めるがん保険もあります。
まとめ
これから保険加入を検討する方や、保険の見直しを考えられる方は、まずは医療保険とがん保険の違いをしっかり把握するようにしましょう。
がんに備える保障という点では医療保険のみだと心もとない部分もありますし、がん治療は保険外診療になることも考えられますので、医療保険と併せてがん保険への加入も検討されてはいかがでしょうか?
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
掲載日:2020年5月13日
がん保険と医療保険、重複する保障は両方受けられるの?
がん保険と医療保険は保障の目的が異なりますが、一部の保障は重複する場合があります。
両方に加入していて保険事故(保険金などが支払われる事態)が発生したとき、保険金や給付金などを両方の保険から重複して受け取れる可能性があります。
がん保険と医療保険の両方から保険金・給付金を受け取れる可能性のあるケース
契約例 | 保険事故発生例 |
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同じ生命保険会社で、医療保険とがん保険の両方を契約している | A社でがん保険、医療保険に加入していた被保険者が、がん治療のため入院した。 |
複数の生命保険会社と契約している | A社でがん保険に、B社で医療保険に加入していた被保険者が、がん治療のため入院した。 |
ただし、生命保険会社により、手続きや保険金や給付金を受け取れる要件が異なる場合があるので、ご自身の契約されている生命保険会社への確認が必要です。
「がん保険と医療保険、重複する保障は両方受けられるの?」の結論としては、受けられることもあるといえます。
生命保険会社による違いに注意しつつ、保障が重複するポイントを把握しておきましょう。
がん保険の基本情報
がん保険に入る前に
知っておきたいこと