がん治療経験を経たFP発、女性のがん通院への備え

がんの通院にはどんなお金がかかる?
医療の進歩により、最近では「入院は短期で、治療は通院で」という流れが主流です。では実際に、がん治療の通院にはどのような費用がかかるのでしょうか。
通院には、案外いろいろなお金がかかります。私事で恐縮ですが2005年、私はがんの治療を通院メインで受けていました。抗がん剤投与は全て、入院ではなく通院でした。
抗がん剤投与通院の治療費は?
抗がん剤の種類にもよりますが毎週、抗がん剤を投与していたときは、1回の抗がん剤治療費が25,000円ほどかかっていました。1ヶ月に4回投与するので、1ヶ月の抗がん剤治療費は約10万円です。その他にも、抗がん剤の副作用(吐き気・白血球減少・痛み等)を抑える薬を処方していただいたので、その分の費用もかかりました。
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高額療養費制度の利用により、数ヶ月後には支払った医療費の一部が戻ってくるのですが、それまでは自分で3割負担分の医療費を支払う必要があります。抗がん剤治療中は、体調が悪く、銀行へは頻繁に預金を引き出しに行ける訳でもないので、お財布には常に7~8万円くらい入っていないと不安でした。
治療費以外にもかかるもの
がん治療には、頻繁に通院する必要が生じます。病院までの交通費も、積もりに積もればそれなりの額になるでしょう。抗がん剤を投与した後は、思いのほか身体がグッタリしてしまうことも多いので、普段は公共交通機関を使用される方でも、タクシーを利用するといったことも少なくありません。
小さいお子さまがいる場合は、親が通院治療している間、子どもの面倒を見てもらうための費用や交通費も必要になることがあります。抗がん剤の影響により体力が低下してしまった場合、日々の食事を出前やお弁当にするケースもあるでしょう。
普段は節約を意識している方でも、がん闘病という「緊急事態」においては、多少出費がかさんでも利便性を追求せざるをえません。また女性が働いている場合には、かかる医療費だけでなく、仕事ができなくなることによる収入ダウンのリスクも考えられます。お仕事をお持ちの方は、病院と職場と自宅の往復が思わぬ負担にならないように、職場へ病気の理解を求め、時短勤務や通院のために休暇を取りやすくするなどの働きかけが必要でしょう。
安心して通院治療するためのがん保険
「がんは、お金との闘いでもある」と実感しています。安心してがん治療に専念するためには、がん保険でがんに備える、というのもひとつの方法です。治療費に余裕があれば、治療の選択の幅も広がります。がん診断一時金の保障を手厚くすれば通院治療以外にかかるお金に対してもカバーできます。日数制限なく通院治療を受けられるがん保険や、抗がん剤治療の保障が手厚いがん保険を選択するというのも良いですね。ただ、心配のあまりあれもこれもと保障をつけると、その分、保険料にはね返ります。もし自分ががんになったら、何を一番に望み、どんな治療がしたいか?そのような視点でがん保険を選択してみてはいかがでしょうか。

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コラム執筆者プロフィール
高見 みほこ (タカミ ミホコ) マイアドバイザー.jp®登録 - 大学卒業後、住友生命保険にて保険営業に5年従事。
結婚退職、専業主婦として子育て中の2005年、乳がん発覚。
がんの知識が乏しかったために、早期発見できなかった自らの経験から、「他の女性には、私と同じ経験をして貰いたくない」という想いに至る。
現在は女性目線で「がんの早期発見のポイント」「がんに備えるお金の話」などを執筆、セミナーで情報発信している、がん経験ファイナンシャルプランナー。モットーは「がんで泣く女性を1人でも減らしたい」。
ファイナンシャルプランナー 高見 みほこ
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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