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会社員・公務員が年金を殖やすノウハウ(その2)

2020.09.18

会社員・公務員が年金を殖やすノウハウ(その2)

会社員や公務員が「老齢年金」を殖やすノウハウ。前回は「60歳以降も働くこと」をお伝えしました。

今回は、配偶者がいる会社員・公務員の方におすすめしたい「夫婦とも厚生年金に加入して働くこと」についてご紹介します。

「夫婦の老齢年金額」を増やす働き方

老後を夫婦で過ごす方の場合、自分と配偶者の老齢年金を合わせた「夫婦の老齢年金額」に注目することが大切です。

会社員や公務員の老齢年金は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」の2階建てとなっていて、厚生年金に加入していた期間が長く、その期間の平均給与が高い方ほど、老齢厚生年金部分の年金額が高くなる仕組みとなっています。

そのため、配偶者の現役時の働き方によって、夫婦で受給できる老齢年金の合計金額は大きく変わるのです。

例えば、表1のとおり、妻が40年間ずっと専業主婦である場合、妻の老齢年金見込額は老齢基礎年金の約78万円です。

一方、妻が会社員として平均年収300万円で40年間働く場合、老齢厚生年金の計算式に当てはめて計算すると、妻の老齢厚生年金は約66万円になります。妻の老齢年金見込額は、老齢基礎年金の約78万円と老齢厚生年金の約66万円を足して、合計約144万円になります。

その差額は1年当たりでは約66万円、1カ月当たりでは約55,000円です。この老齢年金額は一生涯続くため、長生きすればするほど家計に大きく影響します。

表1 配偶者の働き方別・老齢年金見込額の例
※スクロールで表がスライドします。

(年額)

老齢年金見込額 夫:会社員
平均年収300万円
妻:専業主婦
夫:会社員
平均年収300万円
妻:パート(扶養外)
平均年収150万円
夫:会社員
平均年収300万円
妻:会社員
平均年収300万円
夫の見込額 約144万円 約144万円 約144万円
妻の見込額 約78万円 約111万円 約144万円
夫婦の見込額 約222万円 約255万円 約288万円

※厚生年金への加入時期など、一定要件に限定した上での概算

資料:日本年金機構「老齢年金ガイド令和2年度版」をもとに執筆者作成

厚生年金加入と維持を目指そう

将来受給する夫婦の老齢年金を増額させたい方は、夫婦とも厚生年金に加入して働くことを目標にしましょう。

正社員はもちろん、パートタイムで働いている方でも、要件を満たすことで厚生年金に加入することができます。

現在は扶養内で働いている方は、労働時間や労働日数を増やすことで厚生年金に加入できないかを検討してみると良いでしょう。

また、老齢年金の増額には、女性が仕事を辞めるタイミングとなりやすい出産・育児時でも、仕事を辞めずに厚生年金の加入期間を維持することが大切です。

表2のとおり、雇用保険や厚生年金では「育児休業給付金」や「厚生年金保険料の免除」などの制度が利用できるので、加入期間の維持や今の家計の助けとなるでしょう。

表2 出産・育児時に利用できる雇用保険や厚生年金の制度
※スクロールで表がスライドします。

育児休業給付金 所定の要件を満たした育児休業を取得する会社員・公務員などに支給される給付金。支給額は、原則として休業前の給与の50%~67% 。
厚生年金保険料の免除 産前産後休業や育児休業などを取得している期間中、厚生年金保険料の支払いが免除される制度。免除期間は保険料を支払った期間として扱われるため、老齢厚生年金の年金額低下を防ぐことができる。
養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置 子どもが3歳になるまで、子どもが生まれる前の給与に基づいて年金額を計算する措置。短時間勤務などによって平均給与が下がった方の老齢厚生年金の年金額低下を防ぐことができる。

資料:厚生労働省および日本年金機構ホームページをもとに執筆者作成

老齢基礎年金の受給要件を満たし、かつ結婚や出産の前に厚生年金に加入して働いていた期間が1カ月でもあれば、老齢厚生年金は受給することができますが、より長く働いて厚生年金に加入する期間を増やすことで、老齢年金額も増やすことができます。

できるだけ「厚生年金に加入する働き方に切り替える」「仕事を辞めない」ということを実践し、今の家計だけでなく、老後の家計の安定も手に入れましょう。

張替 愛の写真
執筆者 張替 愛 ハリカエ アイ
AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
大学で心理学を学んだ後、損害保険会社にて5年半勤務。その後、夫の海外赴任を機に独立を決意。育児をしながら在宅でファイナンシャルプランナーとしての活動を始める。転勤族や、仕事と家庭の両立で悩む女性のために、オンラインでのマネー講座や個別相談を開催中。
FP事務所マネセラ代表
  • ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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