妊娠中の保険
子どもをおなかに宿したことを機に、保険の加入や見直しを考える方も多いかもしれませんね。
しかし、妊娠してからでは保険の加入・見直しのタイミングとしては遅いケースもあります。
妊娠から出産に至るまでには妊娠していないときと比べて、体調だけでなく精神的にも変化が起こりやすいときですから、入院や手術をする可能性が高まります。
例えば、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や切迫早産等の治療を受けることも想定されますし、普通分娩でなく帝王切開で出産ということも可能性として考えられます。
妊娠より前に医療保険に加入している場合なら、このような妊娠中の入院や手術(帝王切開含む)に対しても、入院給付金や手術給付金を受け取ることができますので、精神状態が不安定な時期にお金の不安を抱えることもないでしょう。
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今まで医療保険に加入しておらず、妊娠中に医療保険に加入しようとする場合には、先ほど例を挙げた妊娠中の病気や検診中に判明してしまった病気等があった場合、保険の申し込み時に健康状態等の告知義務があるため、その告知内容によっては保障内容が制限されてしまうこともあります。
また、場合によっては加入できないことも考えられます。
妊娠中に医療保険に加入した場合、子宮・卵管・卵巣等については一定期間の部位不担保(保障がない状態)となったり、帝王切開は給付の対象外となったりするケースがほとんどでしょう。
それでは妊娠中ではなく、出産後に加入したほうが良いかというと、一概にそうとはいえません。
告知義務があるのは直近3ヵ月以内の検査、治療、投薬も含まれますし、帝王切開で出産した場合、手術を受けたことになりますので告知が必要です。
つまり出産後といっても告知の内容は、妊娠中とさほど大きく変わらないわけです(通常分娩の場合は告知がいらない保険会社もあります)。
保険会社によってはいつでも申し込める保険商品もありますが、一般的に妊娠28週目が申し込めるリミットというところが多いです。
その後は、出産後まで加入を待たなくてはならないケースが多いでしょう。
給付内容が不利になる可能性があったとしても、出産後の加入を検討したい場合は早めに手続きを行う必要があります。
特に若い方の中には医療保険をはじめとして生命保険に加入していない方も少なくないと思いますが、いざというときに活きてくる保障にするため、妊娠等の保険を意識する出来事が起こる前に加入されることをおすすめします。
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コラム執筆者プロフィール
キムラ ミキ (キムラ ミキ) マイアドバイザー.jp®登録 - 鳥取県立米子東高等学校卒業後、日本社会事業大学 社会福祉学部 福祉計画学科にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP、社会福祉士を取得。大学卒業後、アフラックでの保険営業を経て、株式会社アゼル(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わる。その後FP会社でのスタッフ経験を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。
ファイナンシャルプランナー キムラ ミキ
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
掲載日:2020年5月29日
妊娠中でも加入を検討できる少額短期保険
妊娠をきっかけに保険への加入を検討されるとき、一般的な医療保険などで加入が難しいケースに直面した場合は、「少額短期保険」も検討に加えてみると良いでしょう。
少額短期保険は、保険会社や商品によっては妊娠中でも加入でき、帝王切開などの異常分娩を保障しているものがあります。そのような少額短期保険は通常更新型で、保険料がお手頃なことも特徴の1つです。
ただし、加入時の妊娠週数に制限のあるケースや、健康状態や告知内容などによって加入できないケースもあることには注意が必要です。
また、加入できたとしても「保障開始日前から帝王切開での分娩の可能性を医師から示されていた場合などでは、帝王切開が保障の対象外となる」などのケースもあります。
もしものときに保障を受けられるよう、加入する前に改めてご自身の状態を確認しながら、さまざまな保険を検討することをおすすめします。