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専業主婦・主夫の年金
遺族基礎年金・遺族厚生年金の違いと支給要件

2021.03.29

遺族基礎年金・遺族厚生年金の違いと支給要件

人生は、いつどうなるか分かりません。想像したくないことですが、一家を支えている配偶者が突然亡くなる可能性もあります。

「そんなことになったら、どうやって生きていけば……」と不安になりますが、今から具体的な対策を考えておくことで不安を軽減できるでしょう。

ここでは、配偶者に万一のことがあった場合に受けられる公的な支援「遺族年金」についてご紹介します。

遺族年金の種類(遺族基礎年金と遺族厚生年金の違い)

遺族年金とは、一家を支えている方が亡くなったとき、亡くなった方によって生計を維持されていた遺族に対して、公的年金制度から支給される年金です。

亡くなった方の公的年金制度の加入状況などによって「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」のどちらか、または両方が支給されます。

遺族基礎年金・遺族厚生年金の主な違いを見てみましょう。

表 遺族基礎年金と遺族厚生年金の主な違い
※スクロールで表がスライドします。

遺族基礎年金
(国民年金)
遺族厚生年金
(厚生年金保険)
支給対象となる
遺族の範囲
子のある配偶者
子のある妻または子のある55歳以上の夫

子のない妻
子のない55歳以上の夫
55歳以上の父母

55歳以上の祖父母
年金額 定額 老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3
独自の制度・加算 寡婦年金
死亡一時金
中高齢寡婦加算

※亡くなった方によって生計を維持されていた遺族であることが要件です。

※子は、死亡当時「18歳到達年度の末日(3月31日)を経過していない未婚の子」または「20歳未満で障害等級1級または2級の障がいの状態にある未婚の子」の要件のうち、いずれかに該当する必要があります(死亡当時、胎児であった場合も出生以降に対象となります)。

資料:日本年金機構ホームページをもとに作成

遺族基礎年金は「子のある配偶者」が支給対象に含まれます。かつては「子のある妻」に限られていましたが、2014年4月からは「子のある夫」も対象となりました。

とはいえ、子どもがいない配偶者には全く支給されないなど、遺族の範囲は限定的といえるでしょう。

対して遺族厚生年金は、夫・妻ともに子どもの有無にかかわらず支給対象となる遺族に含まれるなど、範囲は広くなっています(ただし、夫については妻の死亡時に55歳以上であることが要件となります)。

遺族年金が支給されるための要件とは

気を付けておきたいのは「配偶者の保険料の支払状況によっては、遺族年金の支給が受けられない可能性がある」という点です。

遺族年金の支給には、配偶者が一定以上の保険料を支払ってきたこと(保険料納付要件を満たしていること)が求められます。

遺族年金の保険料納付要件(原則)

保険料納付要件には、原則と特例のふたつがあります。

まずは原則として、被保険者期間のうち、保険料納付済期間や免除期間などの合計が3分の2以上あることが必要です(死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの被保険者期間が対象とされます)。

図1 遺族年金の保険料納付要件(原則)

図1 遺族年金の保険料納付要件(原則)

資料:日本年金機構「遺族年金ガイド(令和2年度版)」をもとに作成

遺族年金の保険料納付要件(特例)

2026年3月末日までは特例措置があり、亡くなった方が65歳未満であれば、直近1年間に保険料の未払いがない場合も支給が受けられます(死亡日の前日において、死亡日が含まれる月の前々月までの1年間が対象とされます)。

図2 遺族年金の保険料納付要件(特例)

図2 遺族年金の保険料納付要件(特例)

資料:日本年金機構「遺族年金ガイド(令和2年度版)」をもとに作成

厚生年金保険の被保険者である会社員・公務員は、基本的に保険料は給与から差し引かれるため、未払いが起きる可能性は少ないです。しかし、自分で支払いをしないといけない個人事業主・自営業の方や、会社員・公務員であっても学生時代などについては、未払いに要注意です。

保険料の記録は、ねんきん定期便やねんきんネットで確認ができます。気になった方は、配偶者と一緒に記録の確認をしてみましょう。

保険料の支払状況を確認して万一に備える

保険料の未払期間が遺族年金の支給に影響することをお伝えしましたが、保険料の免除や猶予の認定を受けた期間については、未払期間とはされません。今後どうしても支払えない状況になったとき、免除などの方法があると知っていると役立つでしょう。

また、過去の未払いについても、一定期間内であれば後からの支払いや、免除の申請ができます。

過去・未来にわたり配偶者の保険料の支払状況に気を配ることが、万一の際の備えになります。まずは年金記録の確認だけでもしてみると良いのではないでしょうか。

次回からは、会社員・公務員の家庭と、個人事業主・自営業の方の家庭に分けて、具体的な年金額などを見ていきます。

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