保険の3つの基本形
保険は難しいという印象しかありません。生命保険について簡単にどのようなものがあるのかを教えてください。
保険の種類は何種類あるかご存知ですか?実は大きく分けると3つだけなんです。商品はたくさんありますが、生命保険は3つの基本形を理解すればそんなに恐れることはありません。3つの基本形の内の2つを合体したような商品もありますが、それぞれの特徴を把握しておけば大丈夫です。それでは、3つの基本形の特徴を一緒にみていきましょう。
定期保険
名前の通り「期間に定めがある保険」、つまり、亡くなった場合の保障が一定期間だけある保険です。例えば、30歳~60歳まで保障が得られる保険に加入していれば、支払事由を満たしていれば30年の間でいつ亡くなっても保険金が支払われるというものです。一般的に30年経過した後に満期金を受け取ることはできません。いわゆる「掛け捨て」なので、保険料は比較的安めです。
また、亡くなった場合に支払われる保険金の増減という点でみると、「ずっと一定のもの」「一定の割合で増加するもの」「一定の割合で減少するもの」の3種類があります。例えば、20年間3,000万円の保障が変わらないもの、3,000万円が3,300万円や3,600万円といった具合に増加していくもの、あるいは3,000万円が2,700万円や2,300万円といった具合に減少していくものです。お子さまの成長に応じて保険金の額が減少していくものが、一般的なご家庭には人気があるようです。
養老保険
一定期間だけの保障がある保険で、定期保険との一番の違いは保障期間が終わった時点で満期金を受け取ることができるという点です。つまり、期間内の死亡保障を確保しながら、将来に向けての貯金代わりに使うことができるという特徴があります。今から20年以上前のバブルの頃、保障と貯蓄の両面を備えていて支払った保険料よりも多くのお金を受け取れた養老保険は、非常に人気がありました。しかし経済環境の変化に伴い、現在ではこういった“おいしい”部分は薄れてしまったので、昔に比べると養老保険に加入するメリットが乏しくなっているといえます。
終身保険
定期保険や養老保険と大きく異なる点は、終身保険は一定期間だけの保障ではなく一生涯の保障を得ることができるという点です。人は不死身ではなくいつかは亡くなるので、途中で解約さえしなければ、そのときに必ず保険金が支払われることになります。
自分の葬儀費用準備のために加入する例もありますし、終身保険は「掛け捨て」ではありませんので、解約後に戻ってくるお金を貯蓄として考える方も多いです。この解約後に戻ってくるお金(解約返戻金)を原資として、年金保険や介護保障に移行することのできる商品もあるので、介護や長生きリスクの対策としても活用できるでしょう。保障と貯蓄を兼ね備えた保険なので、その分保険料は高めです。
生命保険の3つの基本形をみてきましたが、どの保険が良い悪いということはありません。希望に沿った内容の保険に加入することが大切ですので、保険に加入したり見直しをしたりする際にはきちんと確認しましょう。
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コラム執筆者プロフィール
長谷 剛史 (ハセ タケシ) マイアドバイザー.jp®登録 - 学校法人・会計事務所勤務を経て2007年1月、大阪府堺市に独立系FP事務所を開業。
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家ではありますが、幸せな家庭を作る専門家でありたいと常々思っています。
住宅・資産運用・保険の3つの分野に強いファイナンシャルプランナーとして、ライフプランを基本とした個別相談・講演・執筆等の活動を行っています。
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コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 長谷 剛史
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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