相談事例方式:自転車保険への加入
今回は、健康志向から最近は自動車より自転車で出かけることが多くなり、また、自転車の事故がメディアで多く取り上げられているのを見て、自転車保険への加入を真剣に考え始められた方の事例をみていきましょう。
ご相談者プロフィール
夫:会社員50歳 妻:パート45歳 子ども:2人(長男18歳・長女16歳) お住まい:持ち家
現在の自転車保険加入状況
加入なし
ご希望
- ・自転車事故での高額な賠償請求事例をテレビで見たので、1億円程度の補償を付けて賠償リスクに備えたい。
- ・高校生の子ども2人は毎日のように自転車に乗っているし、妻もスーパーへの買い物で自転車を使用するので、家族全員に賠償補償を付けたい。
- ・自転車事故で自分自身が死傷してしまう可能性があるので、自分への補償も確保したい。
- ・お給料が上がらない状況なので、毎月の保険料はなるべく抑えたい。
検討のポイント
- ・加害者になった場合の賠償リスク、事故による死傷リスクに備えるため自転車保険(※)への加入を検討する。
- ・家族全員が自転車を使用するので、補償は家族全員に付けることを検討する。
- ・保険料を抑えるため、お手軽な保険料で補償が得られる自転車保険を選択する。
-
※自転車保険
「傷害保険」と「個人賠償責任保険」の2つがセットになっているケースが多い。「傷害保険」は、自転車運転中や歩行中に自転車と衝突した場合の自分のケガに備える保険であり、「個人賠償責任保険」は自転車事故で他人にケガをさせた場合や、物を壊して賠償責任が発生した場合の支払いに備える保険。 - * 個人賠償責任保険は、火災保険・自動車保険の特約や、クレジットカード付帯サービスで既に加入している場合もあるので、現状で補償がついているのかどうかを確認する必要がある。
具体案
- ① 過去の自転車加害事故例を見ると、平成20年の判決で賠償額9,266万円というケースがありました。自転車事故でも被害の大きさによっては数千万円の賠償金を支払わないといけない場合もありますので、補償額は1億円程度を目安にします。
- ② 賠償責任は未成年であっても責任を免れることはありませんので、子ども2人にもご両親と同じ1億円の補償を付けることを考えます。
- ③ 教育資金にお金がかかる時期ですので、補償と保険料のバランスを考慮した上で、自転車保険を選択します。
ご提案保険内容
A社 保険料約8,000円/年(家族プラン)
-
賠償補償
最高1億円(示談交渉サービス付) -
死亡保障
400万円 -
後遺障害補償
最高400万円 -
入院補償
6,000円/日 -
手術補償
入院中の手術は入院保険金日額の10倍、入院中以外の手術は入院保険金日額の5倍
保険料を抑えつつ相談者のご希望に沿ったご提案ができました。任意の自動車保険に加入する方は多いですが、自転車保険に加入する方はまだまだ少ないのが現状です。しかし、万一のときには、人生が大きく狂ってしまうことも考えられますので、きっちりリスク対策を行いましょう。
毎月約700円の保険料ですが、ご家族全員の補償を得られることができ、ご相談者の満足度は高かったです。自転車保険のご検討を機に、長らく見直されていない他の保険も再度検討されたほうが良いでしょう。是非一度、お時間を取ってご相談されることをおすすめします。
(注)保険料等の数字はあくまでも概算数字ですので、実際の保険料とは違う場合があります。
-
コラム執筆者プロフィール
長谷 剛史 (ハセ タケシ) マイアドバイザー.jp®登録 - 学校法人・会計事務所勤務を経て2007年1月、大阪府堺市に独立系FP事務所を開業。
ファイナンシャルプランナーはお金の専門家ではありますが、幸せな家庭を作る専門家でありたいと常々思っています。
住宅・資産運用・保険の3つの分野に強いファイナンシャルプランナーとして、ライフプランを基本とした個別相談・講演・執筆等の活動を行っています。
-
コラム監修者プロフィール
山本 俊成 (ヤマモト トシナリ) マイアドバイザー.jp®登録 - ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、株式会社三和銀行(現三菱UFJ銀行)入社。
2003年、外資系生命保険会社入社。
2005年、総合保険代理店株式会社ウィッシュ入社。
2010年、株式会社ファイナンシャル・マネジメント設立。
銀行と保険会社に勤めていた経験を活かし実務的なコンサルティングを行う。
ファイナンシャルプランナー 長谷 剛史
※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。