自動車保険の料率クラス
更新日:2022/5/16
同じ自動車保険でも、運転する車(契約車両)によって保険料は異なります。契約車両による保険料の違いを決めるのが、型式別料率クラス(以下:料率クラス)です。料率クラスについて見ていきましょう。
料率クラスの仕組み
料率クラスとは、車の型式別に設定される保険料率区分のことで、どの区分に該当するかによって保険料が変わる仕組みです。毎年、損害保険料率算出機構が、事故実績に基づいてクラスの見直しを行います。
なお、この場合の事故実績とは、「保険金の支払実績」を意味します。一般的な事故の認識とは若干イメージが異なるかもしれません。
料率クラスの設定
料率クラスは、普通車(※1)と軽自動車(※2)に対して、車の型式別に、次の4つの保険項目ごとに設定されます。
図1 料率クラスが設定される4項目
- 対人賠償責任保険
- 対物賠償責任保険
- 人身傷害保険
- 車両保険
(※1)普通車とは、自家用乗用車(自家用普通乗用車・自家用小型乗用車)を指します。
(※2)軽自動車とは、自家用軽四輪乗用車を指します。
普通車の料率クラスは?
普通車の料率クラスは1~17に分かれ、数字の大きいクラスほど保険料が高くなります。
各クラス間の保険料率の差は約1.1倍で、クラス1とクラス17の保険料率の差は約4.3倍です。
一般的に、コンパクトカーは4項目とも料率クラスは低めですが、逆に高級車やスポーツカーなどは高めです。コンパクトカーと比べて盗難の危険性が高いこと、車体や部品などが高額であることから、特に「車両保険」の項目が高く設定されるようです。
軽自動車の料率クラスは?
軽自動車の料率クラスは1~3に分かれ、保険料は1が最も安く、3が最も高くなります。
各クラス間の保険料率の差は約1.1倍で、クラス1とクラス3の保険料率の差は約1.2倍です。
図2 料率クラス設定のイメージ
料率クラスによる保険料への影響
料率クラスは車の型式別で設定されるため、仮にご自身が契約している保険の契約条件や等級が前年と変わらなくても、ご自身の車と同じ型式の車で前年に事故が急増した場合、料率クラスが上がり、前年より保険料が高くなることもあります。
車選びのときには、型式の確認も
SUV、セダン、クーペ、ワゴンなど購入する車のタイプが決まったら、ディーラー等に確認しながら、個々の車種別に料率クラスを調べてみましょう。
同じ車種でもグレードの違いなどで型式が異なる場合がありますので、その点に気を付けてください。
マイカー購入後の維持費のなかで、保険料の占める割合は比較的高くなります。保険料を抑えたい場合は、補償内容の検討だけでなく、車の型式についても、さまざまなパターンで保険料を算出して比較・検討することをおすすめします。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2017年5月12日です。
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