自動車保険の料率クラス
掲載日:2017年5月12日
更新日:2020年6月19日
自動車保険の保険料は、運転する車(契約車両)によっても保険料が異なります。
契約車両で保険料を区分するベースになるのが、「型式別料率クラス」(以下:料率クラス)です。
以下、料率クラスについてみていきましょう。
料率クラスの仕組み
料率クラスは、毎年見直され、車の型式ごとの事故実績に基づいてクラスが設定されます。
事故実績とは、保険金支払い実績を意味します。一般的な事故の認識とは若干イメージが異なるかもしれません。
料率クラスは自家用乗用車(自家用普通乗用車・自家用小型乗用車)と自家用軽四輪乗用車に対して「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」「搭乗者傷害保険」「車両保険」の4項目を評価し、それぞれクラスを設定します。
自家用乗用車は、1~17の17クラスに分かれ、保険料は、1が最も安く、17が最も高くなります。各クラス間の保険料率の較差は約1.1倍で、保険料の最も安いクラスと最も高いクラスの保険料率の較差は約4.3倍です。
また、自家用軽四輪乗用車は、1~3の3クラスに分かれ、保険料は、3が最も高くなります。各クラス間の保険料率の較差は約1.1倍で、保険料の最も安いクラスと最も高いクラスの保険料率の較差は約1.2倍です。
料率クラス 設定のイメージ
一般的なコンパクトカーは、4項目とも料率クラスは低めです。逆に高級車やスポーツカー等は、料率クラスが高くなることが多いようです。コンパクトカーと比べて、盗難の危険性が高く、車体やその部品などが高額のため、特に「車両保険」の項目が高く設定されるようです。
料率クラスの算定方法
料率クラスは損害保険料率算出機構が、毎年「対人賠償責任保険」「対物賠償責任保険」「搭乗者傷害保険」「車両保険」ごとに、車の型式別に事故実績を算出します。
仮にAさんが契約している保険の契約条件や等級が、前年と変わらないとします。しかし、契約しているAさんの車と同じ型式の車で、前年に事故が急増した場合、料率クラスが上がり昨年に比べ保険料は高くなります。
車選びのときには、型式の確認も
SUV、セダン、クーペ、ワゴン、コンパクトカーなど購入する車のタイプが決まったら、ディーラー等に確認しながら、個々の車種別に料率クラスを調べてみましょう。
また、型式は同じ車種や年式の車でも、FF(前輪駆動)や4WD(4輪駆動)などの駆動方式の違いや、排気量などで料率クラスは変わります。
マイカー購入後の維持費のなかで、保険料の占める割合は比較的高くなります。維持費を抑えたい場合は、商品や補償内容だけでなく、型式でもパターンを変え、保険料を算出して比較検討することをおすすめします。
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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