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2019.03.08

海外居住者の国民年金加入手続きはどうするの?

海外留学や国際結婚、海外で働く場合など、海外居住者は日本の年金制度への加入義務はありません。しかし、国民年金へ「任意加入」をすることで、将来受給できる老齢年金の年金額を増やし、万一の死亡や障害に備えることができます。
このコラムでは、海外居住者が知っておきたい国民年金の任意加入制度の特徴や手続きの方法についてご紹介します。

国民年金の「任意加入制度」の特徴

海外に居住する場合、日本国籍がある20歳以上65歳未満の方は、日本の年金制度へ任意加入をすることができます。ただし、60歳以降の任意加入は、老齢基礎年金の受給資格を満たしていないことや、老齢基礎年金を満額受給するための40年の納付済期間が足りないことなどの要件を満たす必要があります。

下図の通り、任意加入して国民年金保険料を納付することで、将来受給できる老齢年金の年金額を増やし、万一のときには遺族年金や障害年金を受給することができます。

図 任意加入することで受給できる公的年金

資料:執筆者作成

一方、任意加入しなかった場合、このような恩恵は受けられません。ただし、海外居住期間は合算対象期間(カラ期間)という老齢基礎年金を受給するための必要な期間に算入されます。そのため、それまでの国民年金加入期間が10年に満たなくても、老齢年金を受給できる可能性があります。

公的年金は、海外に居住していても受給することができます。納付した保険料が無駄になるわけではないため、前向きに任意加入を検討することをおすすめします。

居住国の年金制度

日本の年金制度へ任意加入する前に、居住国の年金制度についての理解を深めることも大切です。協定を結んでいる国で働く場合は、原則として就労する国の社会保障制度に加入することになります。働く期間が5年以内と見込まれる場合は、日本の年金制度に引き続き加入することで、居住国の年金制度への加入が免除されることもありますが、居住国や職種、所得によっては加入が必須なこともあります。

居住国の年金制度に加入した場合、受給要件を満たせば、老齢年金や障害年金を受給できます。しかし、海外に居住する年数が短い場合や、居住国の年金制度が整っていない場合などは、老後は日本の年金が収入の柱となるでしょう。そのような方は、日本の年金制度に任意加入して、老後の年金を確保しておくと安心です。

国民年金の任意加入手続き

海外居住者の国民年金の加入は任意であるため、自ら加入手続きを行う必要があります。下記の表の通り、市町村の窓口や年金事務所で手続きを行いましょう。

表 任意加入の手続き窓口
※スクロールで表がスライドします。

どのような人 手続窓口
これから海外に転居する人 お住まいの市区町村窓口
現在海外に居住されている人 日本国内における最後の住所地を管轄する年金事務所
または市区町村窓口
日本国内に住所を有したことがない人 千代田年金事務所

資料:日本年金機構「国民年金の任意加入の手続き」をもとに執筆者作成

国民年金保険料の納付方法は2つあります。本人が開設している日本国内の銀行口座からの口座引き落としで納付する方法と、日本国内に居住している親族などの協力者が本人の代わりに納付する方法です。

日本国内に銀行口座をお持ちであれば、保険料の納付漏れを防ぐためにも、口座引き落としでの納付をおすすめします。保険料の納付を忘れてしまった場合は、後から納めることもできますが、納期限(納付対象月の翌月末日)から2年を経過すると時効になるため、注意が必要です。

一時帰国・本帰国時の手続き

海外から帰国して住民登録を行う場合、日本に居住する期間の長さにかかわらず、日本の年金制度への加入が義務となります。転入する市区町村役場にて、転入手続きと合わせて国民年金への加入手続きを忘れずに行いましょう。

張替 愛の写真
執筆者 張替 愛 ハリカエ アイ
AFP/2級FP技能士
大学で心理学を学んだ後、損害保険会社にて5年半勤務。その後、夫の海外赴任を機に独立を決意。育児をしながら在宅でファイナンシャルプランナーとしての活動を始める。転勤族や、仕事と家庭の両立で悩む女性のために、オンラインでのマネー講座や個別相談を開催中。
FP事務所マネセラ代表
  • ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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