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2019.02.14

ケース別 会社員世帯の年金額(その1)

会社員生活が長くなってくると、老後資金を考え、将来受給できる老齢年金額が気になるときがあるのではないでしょうか。
今回は、「夫が会社員、妻が専業主婦または扶養内パートタイマー」という世帯を具体的にイメージして、将来受給できる老齢年金額をシミュレーションしてみましょう。

夫が会社員、妻が専業主婦または扶養内パートタイマーの世帯の具体的なイメージ

このシミュレーションでは、以下のような会社員世帯を例として想定します。

計算のモデル世帯例

  • ・夫:1983年生まれ、大学卒業後は65歳まで約43年間会社員。
  • ・妻:1985年生まれ、大学卒業後は30歳まで約8年間会社員。出産のため退職後、専業主婦または扶養内パートタイマー。

夫・妻ともに大学卒業までの2年間は国民年金に加入し、大学卒業後に就職したときから厚生年金に加入します。夫はそのまま65歳まで厚生年金の第2号被保険者である会社員として働き、妻は30歳で出産のため退職し、国民年金保険料の負担がない第3号被保険者となるイメージです。妻がパートタイマーとして働き始めたとしても、年間収入130万円未満の扶養内の範囲と仮定しているので、計算は専業主婦である場合と同じです。なお、このシミュレーションは、2018年度の保険料率・老齢年金額による概算であり、実際に受給する老齢年金額とは異なる可能性があります。

受給する老齢年金額の計算方法

65歳から受給できる老齢年金は、国民年金から支給される老齢基礎年金に厚生年金から支給される老齢厚生年金が上乗せされます。まずは、それぞれの老齢年金額を計算してみましょう。

(1)老齢基礎年金

このケースでは、夫・妻ともに20歳から60歳になるまでの40年間の全期間保険料を納めたことになるため、満額の年間約78万円が受給できます。

(2)老齢厚生年金

老齢厚生年金は、厚生年金に加入していた期間の「報酬比例部分」と「加給年金」を合計した額を受給できます。それぞれについて、具体的に計算していきましょう。

・報酬比例部分の年金額
報酬比例部分の年金額は、厚生年金に加入していた期間の報酬と加入期間で計算されます。そこで、報酬については、国税庁「平成29年度分民間給与実態統計調査」の年齢別給与を参考にします。

図 年齢別1年間の平均給与額

資料:国税庁「平成29年分民間給与実態統計調査」をもとに執筆者作成

上記の図のように、年齢に応じて報酬が推移すると、報酬比例部分の年金額は、夫は年間約132万円で妻は年間約13万円となります。

・加給年金額
加給年金額は、厚生年金に20年以上加入し、65歳になった時点で、厚生年金被保険者の方に生計を維持されている配偶者または子がいるときに加算されます。ここでは、夫が65歳になったときに配偶者である妻が63歳のため対象になりますが、加給年金額には年齢制限があるため、妻が65歳になるまでの約2年間だけ加算されます。また、子は、その年度に18歳になる子(または障害等級1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子)までが対象になるので、ここでは対象になりません。支給される老齢年金額は、加給年金額の約22万円と配偶者加給年金額の特別加算額の約17万円を合計した約39万円になります。

上記より、老齢基礎年金と老齢厚生年金を合算すると、受給する老齢年金額は下記の表のようになります。

表 65歳以降の老齢年金受給額(年間)
※スクロールで表がスライドします。

65歳 67歳以降
加給年金額 約39万円
老齢厚生年金 約132万円 約132万円
老齢基礎年金 約78万円 約78万円
63歳 65歳以降
老齢厚生年金 約13万円
老齢基礎年金 約78万円
合計 約249万円
(月額 約21万円)
約301万円
(月額 約25万円)

資料:日本年金機構「年金の受給(老齢年金)」をもとに執筆者作成

具体的なシミュレーションの結果をどのように感じたでしょうか。夫が65歳のときの老齢年金額を12カ月で割ると約21万円、67歳以降のときの老齢年金額を12カ月で割ると約25万円です。なお、総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年)」によると、2人以上の1世帯当たり1カ月間の消費支出は、60歳~69歳が約29万円、70歳以上が約23万円です。

今回は統計調査結果を使用して老齢年金額を計算しましたが、日本年金機構「ねんきんネット」でご自身の将来の老齢年金見込額を確認することができます。
今回のシミュレーション結果や、ご自身の年金に関する情報を活用して、老後資金をどのように準備していくかを考えてみてはいかがでしょうか。

半沢 まり子の写真
執筆者 半沢 まり子 ハンザワ マリコ
AFP/2級FP技能士/GCS認定コーチ
貯金ゼロで離婚。パート収入のみとなり、お金の知識の重要性を痛感する。ファイナンシャルプランナーの勉強をした結果、生活の質を変えずに離婚前よりも貯蓄できるようになる。現在は、離婚前後の女性の「お金と心の専門家」として、講座や個別相談をはじめ、シングルマザー向けのコーチングでも活動中。
オフィスシンシア代表
  • ※ この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。
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