保険商品の見方(主契約・特約)
更新日:2021/9/7
普段よく目にする生命保険といえば、主契約といくつかの特約が組み合わさったものを1つの商品として提供されているものです。
しかし、この主契約と特約の在り方が一般の方からみて、生命保険の理解を難しくしている要因になっているのではないでしょうか。
現時点で何となくしか保険を分かっていないと思っている方はもちろん、理解が難しいと感じている方も、今から一緒に、保険商品の見方についてみていきましょう。
主契約と特約の違い
主契約とは、生命保険のベースになる契約です。したがって、主契約単独で契約することができます。
特約はというと、主契約ではカバーしきれない部分を保障するオプションだと考えると分かりやすいでしょう。ほとんどの場合は主契約に付随して契約するため、主契約が満期や解約で消滅した場合は、特約も一緒に消滅してしまいます。
一方、特約自体にも保障期間の設定があり、こちらについては保障期間終了時に更新されるものが一般的です。
更新のとき、特約保険料は更新時の年齢・保険料率で再計算されるため、同じ保障内容で自動更新した場合には保険料(主契約+特約保険料)の合計額は増えます。
図1 主契約と特約の組み合わせイメージ
主 契 約 |
大切なご家族のために | 定期保険 養老保険 終身保険 |
---|---|---|
お子さまの未来のために | 学資保険 | |
病気・ケガに備えるために | 医療保険 入院保険 がん保険 |
|
老後のために | 介護保険 | |
貯蓄のための保険 | 個人年金保険 |
特 約 |
定期保険特約 疾病入院特約 がん 入院特約 女性疾病入院特約 リビング・ニーズ特約 生存給付金付定期保険特約 など |
---|
※主契約と特約の組み合わせは保険種類によって異なります。
死亡保険と特約の見方
死亡保険を主契約とした場合の特約には、一定期間の保障を増やす「定期保険特約」、不慮の事故による死亡・高度障害などの保障を手厚くする「災害割増特約」や、病気やケガによる入院・手術・通院などに備える医療保障の特約、医師の診断により余命6カ月以内と診断されたときに保険金を請求できる「リビング・ニーズ特約」などがあります。
また、「指定代理人請求特約」を付加することにより、被保険者が意識不明などで保険請求をできない場合でも、あらかじめ指定しておいた代理人によって保険金・給付金の請求が可能になります。
さまざまな特約がありますので、実際に加入を考える際はそれぞれの特約について詳細を確認し最適なものを選ぶようにすると良いでしょう。
図2 死亡保険のイメージ
主 契 約 |
終身保険 |
---|
特 約 |
定期保険特約 災害割増特約 リビング・ニーズ特約 指定代理人請求特約 など |
---|
医療保険と特約の見方
医療保険の場合は病気やケガによる入院・手術の保障などが主契約となり、特約には「先進医療特約」や、「三大疾病保障特約」などがあります。
三大疾病保障特約とは三大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)になった場合に一時金が支払われる特約ですが、保険会社によっては8大疾病など、生活習慣病に対する特約として保障する範囲を広くして取り扱っている場合もありますので、それぞれ確認することをおすすめします。
図3 医療保険のイメージ
主 契 約 |
病気やケガによる入院・手術の保障 |
---|
特 約 |
先進医療特約 三大疾病保障特約 など |
---|
また主契約に盛り込むことで、上記のような特約部分をカバーする商品もありますので、そういった商品も併せて確認しておきたいですね。
保険の見方が分かったら
以上、主契約と特約の特徴や考え方などを死亡保険と医療保険を例に、主な特約のご紹介なども交えながらみてきました。
生命保険の見直しでは「保険の乗り換え」「そのまま更新」「保険金額を減らす」「解約する」など、いくつか選択肢がありますね。保険の見方が分かっていれば自分に必要な保険を考える際、より現状に合ったものを選択することができるのではないでしょうか?
主契約も特約も、その時々の現状に合わせてより良い組み合わせで、保障を手に入れたいですね。
- ※ 掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
- ※ 掲載日は2015年11月5日です。
生命保険の基本情報
生命保険に入る前に知っておきたいこと