がん保険の特長と注意点
掲載日:2017年2月13日
がん保険への加入を検討する際、医療保険に加入しておけば十分と考える方は多いかもしれません。
もちろん、医療保険に加入していれば、がんによる入院や手術も保障されますが、がん特有の再発や転移によって入退院を繰り返すような場合は、医療保険の保障だけでは心もとないように感じるかもしれません。
そこで今回は、がん保険の特長と加入するときの注意点を確認してみることにしましょう。
がん保険の特長
(1)がんと診断されたときに50万円や100万円等のまとまった一時金を受け取ることができる(※)
がんと診断されたときに受け取ることができる「がん診断給付金」は、がんの進行度合いに関係なく受け取ることができますので、治療費をはじめ生活費にもあてることができます。
診断給付金が複数回支給されるようなプランであれば、再発・転移した場合でも、より安心することができます。
(※)保険会社によっては一時金のない商品もあります。
(2)入院給付金に日数制限がないのが一般的
がんで入院したときに受け取ることができる「がん入院給付金」は、一般的な医療保険と異なり、1入院あたりの支払給付日数や通算入院日数に限度がなく、無制限になっているのが一般的です。
そのため、がんで長期入院になったり、入退院を繰り返すようになった場合の不安を解消することができます。
(3)さまざまながん治療を保障
がんの主な治療方法には、手術・放射線治療・抗がん剤治療の3つがありますが、がん保険のなかには、放射線治療や抗がん剤治療を受けたときに給付金が支払われる商品があります。
また、先進医療にかかる費用は全額自己負担になるため高額になることもありますが、がんの先進医療での治療を保障するプランを選択すると、そのような場合の経済的な大きな負担をカバーすることができます。
がん保険に加入するときの注意点
(1)がん以外の病気やケガの保障がない
医療保険は病気やケガなど幅広いリスクに備えることができますが、がん保険はがんに特化しているため、がんになった場合のリスク対策しかできません。
(2)免責期間が設けられている
がん保険は契約日から3カ月または90日の待機期間と呼ばれる免責期間が設けられています。免責期間内にがんと診断されても保障の対象とならず、契約は無効になります。
まとめ
がん保険のメリットとデメリットとして、これらの特長や注意点が取り上げられることがありますが、がん保険はあくまでがんに特化した保険です。
抗がん剤治療や放射線治療を通院で行うケースもあり、医療保険のみで対応することが難しい場合もあります。
預貯金額や、加入中の医療保険の保障内容がどのようなものかを考慮する必要はありますが、がんになったときへの備えとして、がん保険への加入を検討されるのもいいのではないでしょうか?
※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
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掲載日:2020年5月7日
がん保険と医療保険を併用した場合の特長と注意点
実際にがんと診断されたとき、医療保険のみでは保障が十分ではない可能性があります。
がん保険と医療保険を併用した場合の特長と注意点もあわせてみていきましょう。
医療保険のみでは保障が十分ではない可能性とは
医療保険の特長は、幅広い病気・ケガが保障されることです。
ただし、入院給付金の支払給付日数に60日間などの制限があることもあり、長期入院の可能性を考えると不安が残る場合があります。
また、医療保険では多くの場合、特約の付加などがないと、がん診断給付金が支払われません。
厚生労働省「平成29年度 医療給付実態調査」から計算すると、がんで入院した場合、医療費が全てのがんの平均で67万円ほどかかることが分かります。
公的医療保険などの利用で、自己負担はある程度抑えられますが、入院費や退院後の費用を考慮すると、医療保険だけでは十分ではない可能性も考えられます。
がん保険と医療保険を併用した場合の特長と注意点
がん保険では、診断時にまとまった給付金が支払われることが一般的なので、入院の準備や一時的な生活費にもあてられます。
また、手術や入院では、両方の保険から給付金が支払われる場合もあるので、公的医療保険の対象にならない差額ベッド代やその他の費用など、より良い治療環境を整える費用として利用できるかもしれません。
幅広い病気・ケガに備えながら、特にがんに対する保障を手厚くできるのが、がん保険と医療保険を併用した場合の特長といえるでしょう。
ただし、2つの保険に加入を続けるということは、保険料も2つ分支払い続けるということです。無理なく保険料を支払い続けていけるかも考えておくことが大切です。
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